こんにちは。公認心理師の石川美樹です。
地震が多くて心配な今日この頃ですが、
私は神奈川県中部在住なので、先日の地震は久しぶりにかなりドキドキしました。涙
今後、大きな地震に繋がらないことを願っています。
さて、本日のブログは、
【やりたいことが見つからないと悩んでいるあなたへ】
というタイトルでお届けしようと思います。
《やりたいことが見つからない》と悩んでいるあなた。
まず最初に、自分の心に問いて欲しいのが、
Q なぜ、あなたはやりたいことを見つけたいのでしょうか?
その答えの多くは、言葉は違えど、
「人生を充実させたいから」
だと思うのです。
その人生を充実させるやりたいことが見つからない。
その人生を充実させる何かが見つからないことを、やりたいことが見つからないと表現しているのではないでしょうか?
ある人は、
やりたい仕事が見つからない = 充実してる仕事が見つからない
ことを言っているのかもしれないし、
やりたい趣味が見つからない = 主婦で、家事以外に人生を充実させる趣味を見つけたい。
ことを指しているのかもしれません。
また、「見つからない」という言葉に置き換えていますが、
色々とやってみるけど「続かない」ことを、やりたいことが見つからないと表現する方もいらっしゃいます。
そんな方は、
英語をやってみたり、フラワーアレンジやったり、心理学を勉強してみたり、ピアノを習ってみたりしましたが、
どれも続かない。
「あ、、、、私途中でやめるってことは、やりたいことではないからだ」と、
続けられない = やりたいと思っていることではないからだ
このような、心理状態になっていることもあります。
また、やりたいことはあるけど、
やりたいことは世界一周。
しかお金がかかるからできない。
やりたいことカメラで仕事をすること。
しかし、家族もいるしプロで稼ぐのは難しいからできない。
と、やりたいことはあるのに、できないことを、
やりたいことが見つからないという言葉に置き換えて、蓋をしているケースもあります。
どのパターンでも、
《やりたいことが見つからない》と悩んでいるあなたは、
今、人生の充実感が足りないと悩んでいる訳です。
または、選んだ先に、自分の人生の充実感は得られるのだろうか?と悩んでいる訳ですね。
さぁ、ここでもう一つ、自分の心に質問してみましょう。
Q あなたは幼少期に、やりたいことを思いっきりやれていましたか?
《やりたいことが見つからない》と悩んで、人生の充実感を模索中のあなた。
もしかしから、幼少期に、
やりたいことをやったことで、叱られた、怒られた、やらせてもらえなかったなど、
やりたいことをやることに対して、幼少期の心の傷がないかしら?
あるクライアントさんの例です。
Aさん。40代女性 事務職 子供二人(中学生と高校生)
Aさんは、子育てがひと段落したので、やりたいことを見つけたいと思っていました。
そのやりたいことが、仕事に繋がれば一番いいのですが、仕事に繋がらなくても、何かライフワークとしてずっと続けられるほど楽しいと思えるものを見つけたいのですが、見つからないと悩んでいました。
彼女は、色々と試すけれど、長く続けられるようなワクワクしたもの見つからないと悩んでいるタイプでした。
これかなと思って初めてみるものの、途中で、通うのが面倒になったり、その場の人間関係で悩んだりして辞めてしまうのでした。
彼女に幼少期のお話を伺うと、
英才教育をされていたようで、幼稚園前から、いろんな習い事を、親が選んでやらされていたようです。
しかし、子供ですから、親が選んだ習い事より、
本当はお外で泥団子作って遊びたかったのです。
ですから、ピアノ教室ではダラダラして「弾きたくな〜い」と駄々をこねていると、
母親からは「きちんとしなさい!!」と怒られ、ピアノの先生から手をぴしゃっと叩かれる始末。
Aさんは、幼少期のこの記憶から、
習い事 = 辛いこと。
習い事 = 本当はやりたくないのに無理やりやらされている。
と、無意識では心の傷なっていたのです。
ですから、大人になって、
やりたいこと探しを、《習い事》の中で見つけようとすると、無意識に、心にブレーキがかかってしまっていたのです。
そしてAさんには、
「幼少期に本当にやりたかったことは?」
とお聞きすると、
「砂場でお城を作ること!!」とおっしゃっていました。
Aさんは、習い事が忙しかったので、
公園の砂場で遊ぶことはできず、できたとしても、砂場は汚いと禁止だったため、遊べなかったとのこと。
私はこうアドバイスしました。
「まずは、幼少期にやりたかったことをやってあげましょう。 例えば、今、砂場でお城は作れないけど、簡単に何かでお城のようなものが作れないかな?」と質問すると、
Aさんは、ちょっと考えて、
今日の夕飯はカレーライスなので、ご飯をお城風に固めて、そこにルーをかけてみようかな!とおっしゃり、
実際に、その日の夕飯のカレーライスは、《ママのこだわりお城カレーライス》と名前をつけて出してみたところ、旦那様にもお子様にも大好評だったそうです。
そこから、彼女は、料理を砂場に見立てることをはじめると、料理が楽しくて仕方なくなったそうです。
そして、たまたま友人から誘われた精進料理の料理教室に通ったところ、それがとても楽しく、
「やっとやりたいことが見つかった!」と喜んでくれたのです。
前置きが長くなりましたが、まとめると、
《やりたいことが見つからない》と悩んでいるあなたは、
今、人生の充実感を求めて、やりたいことを探しています。
そんな方は、幼少期の心の傷から、本当にやりたいことに蓋をしているケースはとても多いです。
ですからまずは、幼少期にやりたかった小さいことを、
手始めにやってみましょう。
そこから、何かヒントが見つかるはずです。
転職活動で悩んでいたBさんは、
幼少期、自転車で冒険するのが好きでした。
そこで、自転車を買って、あてもなくサイクリングをしていたところ、
途中で立ち寄った、お蕎麦屋さんの蕎麦と日本酒に感動し、
現在、跡取りがいなかった小さい酒屋さんを引き継いで、日本中の美味しいお酒を探すマニアックな酒店の店主をされています。素敵ですね。