こんにちは。公認心理師の石川美樹です。
本日のブログは、
【自分が負け犬(負け組)と感じたら、これをやってみよう!】と言うタイトルでお届けします。
みなさん、
《負け犬》と聞くと、《負け犬の遠吠え》という言葉が浮かんできますよね。
最初に、私の笑い話しを。
20年くらい前かな?
電車で座っていると、前に若いカップルが立っていました。
女性は就職したばかり、男性はまだ学生といった感じで、
二人の会話が聞こえてきました。
女性/就職先に、とても素敵な女性の上司がいて、40歳なんだけど、
気配り上手で、後輩にも優しく、仕事もすごいできるんだ。
なんだか憧れちゃうな。
男性/その上司って結婚してるの? 子供いるの?
女性/独身だよ。確かバツイチでもないと思うので子供いないと思う。
男性/「30代以上、未婚、子なし」それって、しょせん、負け犬の遠吠えだよね。
女性/え? そんなことないと思う。とっても素敵だもん。
ちょうどその頃、「負け犬の遠吠え」という本がベストセラーになっていました。
私はその本を読んでいなかったのですが、
二人の会話に聞き耳をたて、心の中で、
「私は37歳、未婚、子なしだから、ばっちり負け犬だな、、、、
しかし、私は負け犬とはこれっぽっちも思わないな、、、、ふふふ」と心の中で笑ったことを思い出しました。
ここ10年っくらいかな。
ちまたでは、《負け組》《勝ち組》と言う言葉が流行り出し、カウンセリングの中でも、
「《負け組》のように感じてしまって、苦しいです。実際に《負け組》ですし、、、、。」
という相談が多くなりました。
《負け組》と思っている人たちは、簡単には、《勝ち組》 にはなれず、
《負け組》が嫌で、生きるのが辛く感じ、私のカウンセリングに来られるのですが、
《負け組》《勝ち組》 で分けてしまう心の癖は、
幼少期の環境の中で、勝つ=良いこと。負ける=悪いこと。
と言う価値観をうけつけられ、
例えば、幼少期、男の子に意地悪されて泣いて帰ってくると、
「女の子だからと言って、負けて帰ってくるんじゃない!」とか、
テストの点数が悪く、
「仲の良い花子ちゃんは、何点だったの?
あなた花子ちゃんに負けたの? 負けるなんで悔しくないの?
今度は、花子ちゃんに勝ちなさいよ」とか、
部活の試合で、
「勝たなければ、意味がない」と、
顧問は、勝つという結果だけしかみてくれなかった(その試合のための果てしない努力は認められない。勝つことだけ)
このような環境に置かれると、
どうしても、《勝ち組》でいたい。勝っていないと存在価値がない。勝っていなければならない。
《負け組》では、私の存在価値はない。負けるなんて恥だ!
と、大人になってからもその価値観の軸で生きてしまい、今の苦しさの原因になっている方が多くいらっしゃいます。
私の個人セッションでは、無意識の中に埋め込まれた、
遠い過去に作られた、勝ち負けの価値観、勝ち負けでの悔しさ、勝ち負けでのトラウマを発見し、解除していくのですが、
本日は、このメルマガを読んでくださっている方に、
簡単なセルフワークをご紹介したいなと思います。
《負け組》= 《負け犬》だと思って苦しくなってしまう方は、
まず、負け犬になりきって、思いっきり遠吠えしてみましょう!!!
いいですか? 思いっきりですよ。
わお〜〜〜〜〜〜〜!!
何度も、ただ言葉のない遠吠えをした後、
その「わお〜〜〜に言葉があるとしたら、どんな言葉をつけるかな?」
今度は、遠吠えに言葉をつけながら、吠えてみましょう。
「悔しいよ〜〜わお〜〜」」
「確かに、試合には負けたよ。
でもすごい努力したよね。そこは認めてよ〜わお〜〜」
「本当は、勝ちたかった。でも惨めだよ。わお〜〜」
「認められなくて寂しいよ。わお〜〜」
「なんだか孤独だよ。わお〜〜」
このワークをやっていると、心の中に押し込まれうずくまっていた、
幼少期のインナーチャイルドちゃんが、本音を話し出してくれます。
隠していた本音が出てきて、遠吠えで吐き出してスッキリしてくると思います。
もし、【自分が負け犬(負け組)と感じたら】、
このセルフワークをやってみると、インナーチャイルドやアダルトチルドレン/毒親に、
「お前は負け犬だ。負け組だ」と埋め込まれ、トラウマが、少しずつ癒えていくことでしょう。
お試しあれ!