嵐山・麻乃屋「今様 お節句料理教室」
9月3日「重陽の節句」の会を開催いたしました。
9月9日は、最大の陽数9が重なる日であり、
本来の旧暦の頃なら菊が盛り、
延命長寿の霊薬である菊を使った菊酒を飲んだり、
菊にわたをかぶせ菊の香りを含めた夜露で体をふく「着せ綿」
「菊枕」「観菊」などの行事が行われていたとか。
また庶民の間では秋の収穫に感謝する意味もあり、
秋の味覚や夏の名残を盛り込んだお献立にいたしました。
秋鮭を菊、とろろを着せ綿、
タピオカは、白露に見立てました。
とろろを絡めながらいただくと、喉に通りやすい気がします。
名残鱧を煮物椀に。
菊花をたっぷり添えて。延命を願います。
九州は、旧暦に「くんち祭」わされますが、これも重陽。
くちん祭りにはなすをいただくそうです。
賀茂茄子とイチジクの田楽味噌がけ
端午に飾ったくす玉を須臾袋に変える行事から、
須臾の代わりに紅いクコの実を添えました。
菊菜、菊花、しめじのおひたし。
いくら、松の実も添えて、五行の五色を揃えました。
江戸時代の記録に、重陽の帝の諸ぐしに赤飯や鯛などを召し上がった記録があり、
赤い食べ物が邪を払うことから、
今回は旬の薩摩芋ご飯に。
私からの重陽の節句料理の説明とお料理をデモ中心にご紹介し、
試食は麻乃屋さんオリジナルの五月椀をメインとした素敵な器で召し上がっていただきました。
いつも節句に応じて工夫くださる麻乃屋さんのお茶とお菓子、室礼も好評をいただいています。
次回は、12月におせち料理をいたします。
お問い合わせは、麻乃屋さんまでお願いします。
画像提供/麻乃屋