実はそんなことはない。
とはいえ忘れ去られているのも事実なんだろう。
きゃりーぱみゅぱみゅがピグに実在し、ジブリコラボでコクリコ坂へ。
テレビCMでは「アメーバッピグッ♪」と芸能人たちが口ずさむ。
リア友と親のパソコンでログイン。チャットを通してネッ友をつくる。中には恋人まで作る子もいた。
チャットを楽しむことはあったが、10年以上経った今でもその感覚は分からず仕舞いだ。
陽キャの方が恋人をこんなところで探す必要性とは?と他人ながらに頭を抱えていた。
楽しく過ごしていたアメーバピグなのにリア友はとっくに誰もいない。
みんなアカウントを消してるわけないよな。そもそもアメーバピグという存在を記憶から消してるんだから。
当時のリテラシーなんてそんなもんだ。
ガチャを一度だけ無料で回し、アバターを着せ替える。
知らない誰かの気まぐれのグッピグに自分の老いた若さを感じる。
これがあのアメーバピグなんだ。
そして私は、時代を感じる文章構成でアメブロを書く怪人。
グッピグしてくれるリア友はどこにもいないのに。