【境界杭①】
道を歩いていても土地の境界(境界杭や境界標)なんて気になりませんよね。
実のところ、お隣さんとの土地境界が定まったのは、明治初期のころ。
明治5年(1872)の太政官布告第50号(省略)により、寛永20年(1643)以来の田畑永代売買の禁が解禁され土地が自由に売買できるようになり、歴史的に見て「近代的所有権が成立した」と言われています。
地租改正事業での「地券(ちけん)=土地の番号や面積、所有者が記されている」発行のため、この時に隣接地等との境界が確認、測量(山林等は除く)され、法務局に備え付けられた「旧公図」が作られていくこととなりました。
写真の境界杭は、側面に「陸軍」と書いています(見えますか?)。
境界位置を示すにとどまらず、日本の歴史を示す貴重なものです。

