昨日雨の降る中を中学校のテニス部員たちがやってきました。
「明日から最後の試合なんで…、」
「そうか…。」
どんな言葉を言ってあげたらいいのか
とことん不器用な自分をつくづく感じます。
「少しでも多く試合ができるように頑張ります!」
「そうやな…。」
これまで毎年この時期には最後の試合を前に
3年生たちの特別な想いが伝わってきます。
「ありがとうございました」と言われるたびに
目頭が熱くなり、言葉をなくす自分ですが
最後のテニス部員となり後輩の応援もなく
それでも腐らず自分たちのクラブをやり終える彼らに
相応しい“有終の美”であってもらいたい。
学校は『廃部』ではなく『休部』にしましたからと
子どもだましの言い訳をしますが
大切な何かが壊れたことに変わりはありません。
今さら教育委員会も学校の決定に不満を漏らします。
「あなた方は本当に子どもたちを見ているの?」と、伝えては来ましたが
不甲斐ない、そして汚ない大人の世界に純粋な彼らを巻き込んでしまって
悔しい、悲しい、申し訳ない…、
そんな歯がゆさでしか彼らを見送れないのです。
彼らに伝えたい。
「ボールの行き先なんか気にするな。その瞬間の目の前のボールに自分の気持ちをのせて打て!」
まぶしい太陽の下で日焼けしたテニス少年に、
新しい出発の日でありますように。

