企業としては利益主義に取りつかれるのではなくて、地球環境の保全とCSRを最優先したビジネスづくりを心がけることが大事である。経済の文脈では経済成長が高らかに謳われるが、永遠の経済成長なんて僕個人としては望んでないし、今の日本がもう無理やり労働を生み出さなくても生きていけるのならそっちの方が良いに決まってる。今のマネー経済で他国の資源をを犠牲にして資本主義を反映させるよりももっと長期的視点で全地球のそれぞれのささやかな幸せを守れるような社会システムを企業側が率先して創出していく必要性があると思う。そういう意味でも、企業側が社会起業家を援助していく体制をもっと加速させる必要がある。日本の本来・古来から持っている潜在能力をビジネスに生かすためにはどのようなビジネスデザインを構築していけばいいのかを真剣に検討する必要がある。その際の決断を急ぐためにも、日本全体で論理的に議論を交わす技術である「ディベート」を普及させていくことが必要である。日本はあまりにも決断が先送りされていると実感している。今回のコロナ渦をきっかけにして、物理的なオフィスの維持費を最小限にして、テレワーク・在宅ワークを働き方の標準化として採用することで、通勤の無駄なストレスを軽減させながら家族との共有時間も確保し、ワークライフバランスをきちんと考えてあげる努力が企業側には求められる。また、日本はあらゆるビジネス面で苦境に立たされている。何十年前とは違って韓国や中国やアメリカをはじめとした企業に世界のシェアを奪われ、オープンシステムに反したガラパゴス的な運営が原因で世界の先進技術を取り入れるのに遅れを取り始めている。一般的な意見では、日本が再び世界のシェアを多く占めるほどの努力をIT分野でするべきだといわれているが、私はその意見には反対である。なぜならもうすでに何十年分も中国やアメリカにIT分野では先を越されているので、追いつくためにはかなりの時間的なコストがかかる。もちろん、それはそれで努力してくれるところがあるのもいいのだが、本来の日本人の職人気質を最大限に生かす社会システムに変革した方が良いと考えている。





本来日本人は、海外でよく言われているトレランスにのっとったほどほどな労力でモノを作ることを嫌うはずである。何年かけてもいいから、完成度をはるかに高めて世の中に提供したいと思うのが日本人の職人気質であろう。日本人はおそらくデジタルよりもアナログで力を発揮することに向いていると思われる。だったらそっちで勝負した方が最終的には新たな市場を獲得できると思う。日本に住んでいる人の多くが何かしらの職人芸を身に付ければ相当な付加価値を創出できる国になるだろう。