その後のこと。
お通や、お葬式。
忙しい時間が過ぎていく。
そんな中でも私一人、弟しんを一人にしないように
線香を付けて遺体の傍にいるとき。
眠っているような、しんに
【生き返ってよ。私の命半分あげるから生き返ってよ。
息してよ。ねぇ。見えてる?聞こえてる?目を開けてよ。】と。冷たくなった弟を見ては、そう思っていました。
たくさんの人が、お通夜にも訪れてくれて息つく暇がないほどでした。
お葬式の時もそうでした。
お葬式の前には母が、兄と私に身だしなみをちゃんとしなさいと言って美容室に行くようにお金を用意してくれました。
兄と二人で、浜松駅街中の美容室に、
何か会話するでもなくいったことを覚えています。
また、お通夜、お葬式にはしっかりした態度でいるようにと母からは言われました。「チャンとしてなさいよ」と。
そう言った母。
自分の命をかけて産んだ子を突然失った母が
一番辛いはずなのにね。
母も父も、すごい人です。
私が、子を持ち、子が19才、15歳になり
自分が51歳になって、より母と父の偉大さを感じています。

