高校生になった頃、

ある困ったことが起きました。

 

上あごの右5番が

歯列からはみでて

内側に生えてきてしまったんです。

 

その場所にあった乳歯が抜けた後、

なかなか永久歯が生えてこなくて、

心配していた場所でした。

 

乳歯が抜けたあとの4番と6番の間の隙間が

時間と共にだんだんと小さくなっていって、

「この隙間にどうやって、奥歯が生えてくるんだろう?」

と心配で、ずっと鏡で確認し続けていた場所でした。

 

ようやく5番が生えてきたとき、

4番と6番の間の隙間

もう2~3ミリぐらいしかなくて、

「2~3ミリの隙間じゃあ、

内側に生えてくるしかないよね。」

と、変に納得したのを覚えています。

 

そして、

4番、5番、6番の三本の歯は

ちょうど、三つ葉のクローバーのような形に

並んでしまいました。

 

以前、

中学校の検診で指摘されたように、

不正咬合(過蓋咬合と軽い叢生)で、

左側には八重歯のある歯並びだったので、

最後に生え変わった歯が

このように歯列からはみでてしまう可能性は

十分にあったのだと

今ならわかります。

 

でも、当時の私は

少しずつ歯茎から生えてくる歯を毎日見ながら

とても不安な気持ちでした。

 

そして生えきった時には心に決めていました。

 

「この歯のことは誰にも言わない。

(矯正をしてくれない親には)

このまま秘密にしておいて、

大人になってからどうするか考える

と。

 

 

この私の判断&決意は(歯科的に)正しかったのです。

毒親と毒歯医者にはすぐに踏みにじられましたが。

 

今、お世話になっている

矯正の先生にこう言われました。

 

「歯列からはみ出ていた歯でも、

矯正を始めるまでは抜歯しないで

そのままにしておいてくれた方が

よかったんです。

抜歯すると、

どうしても周りの歯が動いてきてしまうので。」

 

 

ところが、

いくら本人が秘密にしておくつもりでいても、

その頃、虫歯治療で通っていた歯医者は

この歯を見つけることができました。

 

そして、即抜歯を指示してきました。

「こんなところに生えてきた歯は

将来ひどい虫歯になるから」

と言って。

 

私は同意しませんでした。

 

生えたばかりの

バージンのきれいな歯を抜くなんて

そんなもったいないことは

とても考えられないし、

それに、片側の歯を一本抜いたら、

左右の歯の数が揃わなくなって、

抜いた方に前歯の歯並びがずれていく気がしたから。

 

ー 続く ー

 

 

2022-11-24 追記あり

歯の番号や、4番と6番の間にあった

隙間の大きさなどを書き加えました。