花の島(フローレス)と日本の間

バイオマスエネルギー事業や排水処理事業を通じて、環境保全や住民の生活向上のための活動を行うNGOスタッフの日々の物語。インドネシア、東ヌサトゥンガラ州にあるフローレス島(ポルトガル語で花の島の意味)と日本を行ったり来たりしています。

1987年の設立以来、インドネシアの現地NGOと協力しながら、国際協力活動を行うNPO法人APEX(http://www.apex-ngo.org/ )の彦坂といいます。

現在、フローレス島内の農村で、ジャトロファ(またはヤトロファ、ナンヨウアブラギリ)という種子から油を採取できる植物を利用した、環境保全型地域開発事業に携わっています。この事業は、ナンヨウアブラギリによる荒地の緑化、ナンヨウアブラギリの種子からの搾油、その剪定枝や種皮などの廃棄物のガス化による発電、発電の際に放出される廃熱を利用した海水の淡水化を行い、環境保全をしながら住民の生活環境や収入を改善しようとするものです。事業の詳細についてはこちら をご覧ください。

また、この事業に対するご寄付 (ゆうちょ銀行、またはみずほ銀行への振込み)も受け付けております。 よろしければ、ご協力ください。

なお、このブログの記事は私個人の見解を書いたもので、所属団体の見解を示すものではありません。

テーマ:

先日、と言っても7月のことですが、3ヶ月ほど(実質は10日)かけて行っていた江戸三十三観音(Wikipedia)の巡礼を終えました。江戸三十三観音というのは、東京都23区内にある33箇所のお寺にある観音菩薩を拝みにいくお参りです。観音さまが人々の願いを叶えるのに、33種類の姿となって現れることから33箇所となっているようです。

 

まあ、実際は江戸三十三観音は番外も入れて34箇所となっていますが。

 

各お寺をまわって、御朱印(下の写真)をいただくのですが、御朱印はもともと写経を納めた際にその証としていただくものでした。最近は御朱印を集めるのがブームとなっているようで、お寺によっては「33観音の巡礼はスタンプラリーではありません。」などという注意書きを書かれた紙を渡されるとのことでした。実際、巡礼中に何枚もそのような紙をもらいましたし、貼り紙も見ました。

 

 

そういうこともあって、自分はすべてのお寺に般若心経の写経を納めました。また、全部自転車で周りました。普通の折りたたみ自転車で。

 

実際に写経を納めると、「若いのにえらいね」とか言われることもありました(それほど若くはないのですが)。または、お寺の人に「すごいですね。ひょっとして、そっち系の人ですか?」と聞かれたりとか。「そっち系って、どういう意味ですか?」と尋ねたら、「いや、同業の方とか・・・」と言われました。それほど、珍しいことなのかもしれません。

 

しかし、あまり字はうまくないのですが、写経を持っていくと大体、「わざわざご丁寧にどうも」などと言いながら、両手で丁重に受け取ってくださるのです。檀家でもないし、宗派も異なる寺院もあるのに、わざわざ供養してくださって、こちらこそ申し訳ない気分にもなるのに。本殿に納経箱が設置してあって、そこへ自分で持って行って納めるお寺も何箇所かありました。

 

御朱印をお願いすると、奥から歩行器を支えにご年配の女性が現れて、「御朱印はもう数十年私が書いてるんですよ」などと言いながら書いてくださったこともありました。

 

しかし、年がら年中、御朱印の対応をするために家を留守にすることも出来ないし、お昼時とかに来る人もいるし、スタンプラリーなんかと勘違いしているような人もいるしで、私も一度お寺の人に33観音の受入を止めようと思ったことはないのかと尋ねたことがあります。その前にも別のお寺で、うちもやめたいと思ってるなどというのを聞いたことがあったからです。

 

その方の答えは「まあ、ずっと長いことやってるし、・・・何より、どう止めたらいいか分からないこともあって」とのことでした。確かに、どこかが止めたら、その代わりを見つけないといけないということもあるかも。

 

33箇所の中には由緒あるお寺もあり、まわってると江戸の歴史などにも詳しくなります。中でも興味深かったのが、ねずみ小僧、八百屋のお七、振袖火事です。

 

ねずみ小僧はお金持ちの家からお金を盗んで、庶民の家に配って回った義賊というイメージがあったのですが、実際には盗んだお金を配ったという歴史的証拠は何もないとのことです。お金のある武家屋敷にばかり泥棒に入っており、盗みを数十回くりかえした後に捕まってもほとんど無一文だったのは本当だったとか。(Wikipedia

 

33箇所の1つ、両国の回向院にはねずみ小僧の墓があり、その墓石を削り取って持ち帰ると強運になると言われており、今でも削る人が絶えません。ただ両国にあるのは墓でなく、あくまで供養塔であって、本当の墓は南千住の回向院にあるという話もあります。

 

八百屋のお七は、自宅が火事の被害にあった時に避難していたお寺の小姓に恋をした少女、お七が再建した自宅に戻ってからも、彼に会いたい一心で、また火事になれば彼に会えると思って自宅に火をつけたという話。お七は、その後、火あぶりの刑に処されて亡くなる。歌舞伎や落語など、多くの作品がお七を題材にしているそうです。

八百屋お七 - Wikipedia

 

お七を裁いた奉行が、お七の年齢が15歳以下なら火あぶりの刑を逃れられると思って、年は14かと何度もお七に尋ねたが、お七自ら16ですと答えたので、仕方なく火あぶりとなったという話もあるが、その部分は後からつけた作り話のようです。

 

振袖火事とは、1657年に起きた江戸の三大大火の一つ、明暦の大火の別名です。江戸市街の6割を焼き、死者数3万から10万人と言われる、この明暦の大火の諸説ある原因の一つから、この火事が振袖火事と呼ばれているそうです。

 

質屋の娘がお寺の小姓に一目惚れをし、彼を見つけようとするが叶わず、その小姓が着ていた振り袖を買ってもらう。その後、結局、再会は果たせず、娘は病気でなくなる。その振り袖は本妙寺を経て他の娘の手に渡るが、その娘も質屋の娘の命日に病気で亡くなる。振り袖は再び本妙寺を通して、さらに別の少女の手に渡るが、またその娘も亡くなった。そこで、その振り袖を焼いて供養しようとして、火をつけたところ、突然強い風が吹き、振り袖は空を舞い、それが江戸の町に火をつけて大火につながった。

 

その真偽は分かりませんが、上のリンクのWikipediaにある、大火の際に牢屋奉行が焼死しそうな罪人を、大火から逃げ果たせたら必ず戻ってくるようにと言ってから独断で解き放ち、結果的には罪人全員が戻ってきたという話は興味深いです。

 

何となくで始めた33観音を巡る旅は、途中からこのような歴史をたどる旅となり、また33通りの自分と向き合う旅ともなったような気がします。ものごとの終わりは、新しいものごとの始まりでもあるように、ひとつの旅の終わりは新たな旅の始まりでもある。そんな思いで、今日も明日も旅を続けたいと思いました。

 

そういえば、江戸三十三箇所の旅を締めくくる33番のお寺でもらった朱印帳の引換券の番号が、偶然にも33番でした。

 

AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)
最近の画像つき記事  もっと見る >>

テーマ:

カールスルーエ工科大学のもつ世界の自然災害に起因する社会経済的損失に関するデータベース(CATDAT)によると、1900年から2015年までの自然災害により、800万人以上が亡くなり、7兆ドル以上の経済損失が発生したそうです。

https://watchers.news/2016/04/19/catdat-natural-disasters-caused-over-8-million-deaths-and-7-trillion-of-damage-since-1900/

 

 

世界全体のGDP(2016年)が75兆ドルなので、その約1割にあたる経済損失が115年間で発生したこととなります。

http://ecodb.net/ranking/imf_ngdpd.html

 

上のグラフを見ると、特に1980年ごろから急増しているのがわかります。経済損失の約3分の1は洪水、約4分の1は地震によるものです。

 

一方、自然災害による死亡者数は以下のグラフのように、近年急増しているというわけではなく、どちらかと言うとばらついている感じを受けます。こうしてみると大災害として記憶に新しいスマトラ沖地震よりも、ずっと被害の大きかった災害もあるのですね。

 

 

また、ベルギーのルーベンカトリック大学災害疫学研究所(CRED)が昨年発表した統計によると、1996年~2015年の世界の自然災害による死亡者数は135万人。そのうち、約60万人は、主に気候変動でもたらされる災害による死者数です。

 

 

また、国の所得別に自然災害の死亡者数を見た場合、低所得の国ほど自然災害に脆弱と言えます。低所得国での人口10万人あたりの死亡者数は、高所得国での死亡者数の5~6倍にもなります。

 

 

低所得の国ほど、防災のためのインフラや医療設備が不足していることを考えれば当たり前かもしれませんが、自然災害は平等に被害をもたらすわけではないのです。

 

AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

テーマ:

3月3日(金)のことですが、ジャトロファ・センターの現地スタッフであるダニエルさんが亡くなりました。享年55歳でした。ここ最近は病気のため、田舎で療養中でしたが、彼のご家族のもとで息を引き取ったとのことです。心からお悔やみ申し上げます。

 

亡くなられたダニエルさん

 

私が一時帰国中のことで葬儀にも参加できず、非常に残念でなりません。彼は高校卒業後にカウンターパートのディアン・デサ財団のスタッフとして働き始め、ジャトロファ事業が始まるまでの約38年、いえ、2008年にジャトロファ事業が始まってからも、主にフローレス島の住民のために働いていました。

 

8年間一緒に働いた仲間を失ったことはつらいのですが、彼のためにもジャトロファ事業などを通して、現地の方の生活向上や環境保全に貢献していきたいと思います。

 

住民にジャトロファの種子の買い取りについて説明するダニエルさん(右)

AD
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

テーマ:
元々、旅行が好きで、この仕事に就く前から色んな国を旅してきました。唐突ですが、そんな色んな国で経験したトイレで、忘れられないものトップ3をご紹介します。
 
第3位は初海外のネパールにあった、便器は無く、穴のみ。天井なし。壁は木の葉を利用したもので、隙間だらけのトイレです。壁が隙間だらけでも、案外、外からは中の様子は分からないものです。
 
第2位はケニアで経験した、同じく穴のみのトイレです。夜に懐中電灯の光が穴の中を照らした時に、多数のうごめく虫が見えてびっくりしたものです。
 
第1位は中国(内モンゴル自治区)で経験した、穴が横1列にずらっと並んだだけのトイレです。穴と穴を仕切る敷居がありません。そこでやむを得ず、大きい方の用をたしている時に数人の人が入ってきたものの、旅の恥はかき捨てです。 
 
いろいろなものを乗り越えて、人はたくましくなっていくのかも知れないと思うのでした。
いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

テーマ:

年末年始に、これまでにもブログで何回か記事にしたエンデ県のモニに行ってきました。モニの南にはムルンダオの滝がありますが、その近くには小さな天然の温泉があるのです。

 

 

滝の場所は以下の地図のとおりです。

 

 

滝の前には竹で出来た橋があります。あまり幅もないので、慎重に渡る必要があるのですが。

 

 

モニの中心部から滝の前に降りてきて、この橋を渡ったところに、秘湯のような小さな天然温泉があります。私も時々入りますが、水深は20cm程度で少しぬるめのお湯です。

 

 

ここからクリムトゥまでの道を2kmほど進むと、Lia Sembeという温泉もあります。こちらはもう少し整備されていて、訪れる人も多いです。

 

 

近くからみると、下の写真のような感じです。

 

 

手前が男湯になっていて、奥が女湯になっています。皆さん、パンツ、ズボンを履いたり、腰巻きを巻いたまま入るし、お湯の中で石鹸やシャンプーを使うので、人が多いとお湯が白くなります。お湯はちょうどよい感じの温度です。

 

ここも何回か訪れていますが、最初に訪れた7年前は以下の写真のような感じで、これはまたこれで味のある温泉でした。

 

いいね!した人  |  コメント(0)  |  リブログ(0)

AD

ブログをはじめる

たくさんの芸能人・有名人が
書いているAmebaブログを
無料で簡単にはじめることができます。

公式トップブロガーへ応募

多くの方にご紹介したいブログを
執筆する方を「公式トップブロガー」
として認定しております。

芸能人・有名人ブログを開設

Amebaブログでは、芸能人・有名人ブログを
ご希望される著名人の方/事務所様を
随時募集しております。