半農半X 塩見直紀さんとお会いしてきました。 vol.02
半農半X塩見さんとのお話の続きです。
半農半Xに関してはvol.01で大体皆さんにわかってもらえたと思うのですが、
気になるのは実際にそんなことできるの?というところだと思います。
そもそも半農っていっても簡単にできるのかしら・・
そんなギモンをゴリも抱いておりました。
そんなゴリに塩見さんはご自身の田んぼを見せながら説明してくれました。
■ 田んぼ一反でどれくらいのお米がとれるんでしょか
「米作りを始めて10年目なんですが、今年は除草の関係で、田んぼの大きさを半分の1反にしています。例年は2反ですが、無農薬なので田草取りの作業が大変で・・・。このくらいのサイズならとても楽なんですよ。」
へぇ~(・∀・)
とはいっても一反ってどれくらいの大きさなのか今いちピンとこないのが、無知な若者たるゆえん。ということで聞いてみたところ
1 反(たん) は大体20m×50mぐらい
ですって。約1000㎡ですね。でもまあ数字がわかっても
今いちそこからどのくらいの収穫量になるのかはサパーリです(´Д`;)
「あははは。そりゃわかりませんよね。
えっとね、数えてみたんですけど大体この1反の田んぼで
6000本ぐらいの苗が植わってます。で、この苗ですが、
1本の苗がご飯お茶碗一杯分
、といえばわかりやすいと思います。つまりこの1反で、計算上ではご飯6000杯。
もちろん全てが全て、計算通り、収穫できるわけではないですけどね。
ちょっと算数の問題ですが、
単純計算して1年一人分のご飯量は1095杯(365日×3)ですよね、
ウチは子ども含めて3人家族なんでそれに3をかけて3285杯。
まあ、毎日食べるわけでもないので
一人分の年間お米消費量 = 1000杯 = 稲1000本
と考えれば3人家族で3000杯あればいいわけです。
ということでこの田んぼからは約2年分ぐらいがとれる計算となります。
これぐらいのスペースなら体力的にも時間的にも本当に楽なんですよ。」
なるほどー!なんか具体的なイメージがわきました(・∀・)
■ もったいないものだらけ = チャンスがいっぱい
「僕は『1人1000本プロジェクト』というものをやりたいんですよ。
稲を一人1000本植えるぐらいだったらほんとうに簡単です。
で、田んぼは畑と違って、放っておけるため、作業が楽です。
都会の方のかわりに、なんなら僕が様子を見に来ていいですしね。
それくらいのペースから半農を始めれば
きっと皆さん取り組みやすいと思うんです。
半農半Xの「半農」といっても、
時間でも面積でもないんです。
少しでも植物にかかわっていくこと、
センス・オブ・ワンダー(自然への感受性)なんです。」
うんうん!それ僕も是非やりたいです。
「おっ、ほんとですか笑 是非やってください。
地方の田舎にみられるように綾部も高齢化がすすんでいて、
お年寄りの皆さんが田んぼをやめられたりするんです。
で、何も植えないまま放置される田んぼとかがでてくる。」
あら、それ勿体無いですね。
「そうです。だからもっともっと若者が入ってきてほしいですね。
農家さんのところにいけば、結構、耕うん機や田植え機など、
作業に必要な農機具をタダに近いお金でもらえたりできるんですよ。
どんどん皆新しいのにしちゃうので余っちゃうんですね。」
へー!田んぼも道具も余ってるんですね。
「勿体無いでしょ?だからチャンスなんです。
ちなみにかの有名な二宮金次郎は、
余っている苗を他の農家からもらってきて、
空き地を開墾、水を引いて、田んぼをつくり、
そうしてどんどん収穫量を増やし、
財(夢への資本)を増やしていったんですよ。」
うわ~、勤勉ですね。
でもそういう使われてなかったもの、余ってたものを
きちんと使うことは本当にいいことだと思います。
大体田んぼって借りるのどれくらいするんですか?(・∀・)
(かなりやる気になってるゴリ)
「昔は借りると年貢(借り賃)がいったのですが、
いまは借りると逆に喜ばれたりする時代ですよ。
じつは1人1000本プロジェクトに連動して、
『田んぼ団地』っていうものをやろうかなと考えてまして
大体1000本の稲がうえる田んぼ一つにつき、
年間1万円ぐらいにしようかなぁと。
いくらなら、参加します?」
やすっ!僕それやります!
「あはは、まあまだまだ来年の話で、
詳しいことは決まってませんが、
何かしら皆さんがもっと気軽に田んぼで
作業できるようになればと思いますね。
めざすは気軽に行ける田んぼです!」
いやー!ほんっと楽しそう。
話をきけばきくほど、半農を始めたくなってきました。
ふと思ったのですが
これからはいい車を持ってる男よりも
いい田んぼを持ってる男のほうがモテる時代
と、雑誌で特集されたら面白いだろうなぁ~(・∀・)
おいしいものを作ってる人は本当にカッコイイこと思います。
料理人がカッコイイようにね。農業してる人もカッコイイと思う。
ああー本当に農業やりたい。絶対やってやろう。
と、かなり胸を熱くして塩見さんの田んぼを後にしました。
次回は、塩見さんの実家でまったりおしゃべりをします。
それではお楽しみに。