半農半X 塩見直紀さんとお会いしてきました。 vol.01
「半農半Xという生き方 」の著者、塩見直紀さんを取材してきました(・∀・)
とても優しい方で、初対面の僕に、色々なコトを聞かせてくれました。
今回もいくつかにわけて、更新していきます。
■ 半農半Xとはなにか
まず簡単に、「半農半X」ということばを説明しておきましょう。
半農半Xとは何か。ひとことでいえば、「半自給的な農業とやりたい仕事を両立させる生き方」となります。
一日の半分を「農」にあて、もう半分を「X」にあてる、
文字からなんとなく、その意味合いはわかると思います。
Xというのは数学の式を思い出してもらえればわかるように「変数」の意味です。
・・・ややこしいですかね、なんでもいれておけるもの、という意味です。
つまりこのXのところには人それぞれの自分のやりたいことが入ります。
パン屋を営む、
バンドをする、
家具を作る、
本を書く・・、
などなどそれぞれが持ってるXをここにあてはめるのです。
「21世紀における2大問題は、環境問題と、自分問題(=自分探し=自分の天職は何かということ)かなと思っているんです。そういう意味で、半農によって、自分達に適したサイズの食糧を自給し、半Xによって自分たちのよさを発揮する、このライフスタイルをどんどん皆が実践できれば、きっとこの2つの問題も解決できるじゃないか!と思い至ったのです。」
このアイデアが生まれる前に
塩見さんには2つのきっかけがありました。
一つは星川淳さんの著書「半農半著」(農的生活=エコロジカルな暮らしをベースにしながら、執筆で社会にメッセージを送る生き方)との出会い。
もう一つが作家・宮内勝典さんと、詩人・山尾三省さんの対話集「ぼくらの智慧の果てるまで」の中ででてくる「バリ島モデル」。そのことばを説明している箇所を引用してみましょう。
「僕が今ぼんやりと考えているのは、バリ島型の社会です。
バリ島では朝早く水田で働いて、暑い昼は休憩して、
夕方になるとそれぞれが芸術家に変身する。
毎日、村の集会所に集まって、音楽や踊りを練習する。
あるいは、絵画や、彫刻に精魂を傾ける。
そして十日ごとに祭りがやってきて、それぞれの技を披露しあい、
村人たちが集団トランスに入る。
村人一人一人が、農民であり、芸術家であり、神の近くにも行く。
つまり一人一人が実存の実体をまるごとに生きる。
僕はこのバリ島モデルを、人類社会のモデルにすることはできないか、
過去に戻るのではなく、未来社会につなぐことはできないか
暗中模索しているところです。」
「半農半著」、
「バリ島モデル」。
この2つのキーワードがきっかけとなり、
「半農半X」という概念が生まれたのでした。
それでは半農半Xを実践している塩見さんの生活ぶりは
どのようなものなのでしょうか。
次回に続きます。