社会人って何だと思う?
蝉の声の合間に彼女が問う。
窓の外を向く彼女の顔は見えないけど、
何となく表情はわかる気がした。
きっと少し困ったような、でも真剣な、顔をしている。
Acroquestのサマーインターンシップは、3泊4日の体験合宿である。
学生は各キャリアの若手社員、通称マスタについて、
彼らが直面する実際の仕事を体験する。
彼女は品質保証のマスタとして、
学生に「仕事とは、社会人とは、何か」を伝えている。
すでに最初の二週間が終わった。
その二週間で、学生が「印象的だった」と共通して挙げた
彼女の仕事があるらしい。
それは「麦茶づくり」である。
「どうして麦茶づくりなの?」
「神は細部に宿るってことじゃない?
私もまったく予想してなかったよ。」
社会人二年目の彼女は
「社会人とは何か?」という問いに対する答えを二つ持っている。
それは「プロ」と「会社という組織を支える人」である。
彼女がそれぞれの要素について自分のポリシーを感じ始めたのは、
入社して4か月と6か月だと言っていた。
「それを3日で伝えるんだもんね。
何をするにも語るって感じだよ。」
社会人なら誰でもそうだと思うが、
彼女も例外ではなく、すべての仕事にポリシーがある。
麦茶づくりにも彼女のプロとしてのポリシーは込められる。
それを学生は感じ取ったのだろう。何らかの驚きとともに。
「3日で伝わった?」
「正直分からない。でも、顔つきは変わるね。」
体験合宿だからこそ、思いもよらないことが起きる。
マスタのポリシーに触れて、
3日間で表情が変わる学生のその変化を、本当は僕も見てみたい。
僕は最初の彼女の問いに答えようと、
彼女の名前を呼ぶ。
そして、僕の予想は外れだった。
振り返った彼女は、サイダーを片手に笑っていた。
「今度はどんな学生に会えるんだろう」
つづく
Acroquestのサマーインターンシップ、エントリーはこちらです→http://www.acroquest.co.jp/recruit/fresh/intern/internship.html