ここからは、私の不動産投資の失敗談をお話ししたいと思います。
今だからこそ言えるのですが、20年前のマンション投資を始めたとき、私は無知の塊でした。
『不動産投資を始めたら所得税や住民税が安くなりますよ。』と不動産投資業者の甘い誘いにのったのがきっかけで、1戸目は都内新築マンション3,200万円
(1DK 34㎡)を頭金100万円で購入してしまいました。
初めての入居者は若い女性でした。多分社会人1、2年目のような方だったと思います。
その時は、『これで私の代わりにこの若い女性が私のローン(毎月10.5万円)を払ってもらえる!』と喜んだ3か月後、退去されました。
後で思ったのですが、社会人1、2年の方が新築家賃13万円の家賃をずっと払えるはずがないと。
退去理由は実家に戻るって記載があったので、人生で一度は一人暮らしをしてみたかった人なのではと思っております。
不動産投資業者からの家賃保証制度(入居者がいなくても不動産投資業者が家賃分を所有者に補償する制度)の提案もあったのですが、その補償額は毎月11万円でした。ローンを払うと残りは5,000円になってしまいます。
固定資産代を払ったり、管理費・修繕積立金をマンション管理会社へ支払ってしまうと、始めからマイナスになってしまいます。
『実質はプラスだけど、確定申告上は減価償却費があるので不動産収支がマイナスになります。①不動産収支と②会社員として得ている給与を合算(損益通算)したら、会社員として支払っている所得税が①のマイナスの分、還付されるし、翌年の住民税は安くなる。』という説明を業者から聞いていたので家賃保証制度はやめました。
さて、ここから、地獄の18年間がスタートします。
確かに確定申告すると所得税、住民税が安くなりますが、それ以上に空室時のローン支払いだったり、入居者が入れ替わることにより家賃が徐々に減額(古くなれば家賃下げないと入居者が見つからない。)していったりで、確定申告上も、実質もどちらも不動産収入はマイナスとなり非常に苦しんだ物件でした。
昨今新築マンションの都内平均価格が1億円を超えた、という記事も目にするようになりましたが、東京オリンピック開催、資材高騰、円安などの影響があり新築マンションの価格が上昇し、新築に引きずられるようにして中古マンションの価格も上昇し始めていた2022年(18年後)にやっと自分の妥協できる金額でそのマンションを売却することができました。
18年間トータルで考えると少しのマイナスだけで終えられたと思います。ローン返済という肩の荷が下りて、安心しましたことを覚えております。
この18年間にこの失敗投資マンションの被害が大きくならないよう自分のできる範囲でいろいろと考え、行動しました。
・宅建の資格の取得・・・不動産の基礎知識
・不動産賃貸仲介会社へ転職・・・どんな人がどんな家を選ぶかを知りたくて
・マンションの管理会社変更・・・・毎月の管理費を安くするため
※管理会社変更はマンションの理事長に立候補して他の所有者へ提案(総会)したりなどで実現しました。
また資金がある程度貯まったら、①ローンの繰り上げ返済を実施するより
その資金で②現金一括購入できるほどの中古マンションを購入し
マンション投資をしたほうが利回改善されると考えて中古マンションを少しずつ購入していきました。(かなりリスクが高いですが、、。)
二度と新築マンションは購入しませんが、ある意味とても勉強になったマンションなので失敗談としてご紹介させていただきました。