伊与原新「月まで三キロ」
表紙の青とタイトルが美しい作品です。書店で気になって購入し積んでいました。連日の暑さで涼しげな表紙に惹かれて読了です。
短編集となっています。目次には、
月まで三キロ
星六花
アンモナイトの探し方
天王寺ハイエイタス
エイリアンの食堂
山を刻む
と、天体宇宙、地層など地学用語のオンパレードです。高校で地学とって、大好きな私にはたまりません。
宇宙、雪、化石、素粒子、地層、火山などを道具立てにして、LGBTQや、年齢性別にとらわれない「人としての生き方・立ち方」を描かれています。可笑しさ、美しさ、悲しさの中に家庭や人の繋がりの温かさが見える内容に心が震わされました。
星や雪などに興味がある方には特におすすめの本です。
また、アンモナイトに興味のある方はこの本だけでなく、夢枕獏 の「月に呼ばれて海より如来る」も化石と人が美しい作品なのでおすすめです。