今日は『英国王立園芸協会のハーブ大百科』に記載されていた内容の一部分を紹介します。


※ウマノスズクサ属(アリストロキア酸を含む植物)


"悪臭を放つ、非耐寒性または耐寒性の蔓性植物、灌木、よじ上り植物、多年草。
300種が、主にアメリカの温暖な地域に分布している。A.clematisは、ヨーロッパ中部と南部に見られる。蔓性の植物の多くは魅力的な葉と、興味をそそる嫌な臭いのする花のために栽培されている。属名はギリシャ語のaristo「最善」とlokia「出産」を語源として、特に安産に薬効があるとされている。


記載されている植物は以下の通りです。


・Aristolochina  clematitis:バースワート:古くから出産時に使われ、古代エジプトにもその記述がある。


・Aristolochina  debilis :バトウレイ :AD600年代、古代漢方の処方書に初めてその名が見られる。


・Aristolochina  serpentaria: バージニア スネークルート:北米先住民がヘビの咬傷に効くと珍重した。ヨーロッパの医療に入ってきたのは17世紀で、ヘビの咬傷と狂犬病の治療としてであった。1970~80年代に流行したこの植物の薬用成分の研究用に膨大な野生種が採取されたため、現在では滅多にみられなくなった。


・Aristolochina  reticulate :レッドリーヴァ : テキサススネークルート:同様の、しかし大型の種類。


・Aristolochina  indica :ヒンズー教アーユルベーダの堕胎薬。


・Aristolochina  bracteata :インド、南アフリカで使用される。




・Aristolochina  longa : 北米産



・Aristolochina  rotunda :南ヨーロッパ産






※アリストロキア酸はウマノスズクサ属を含むウマノスズクサ科の植物の多くに含まれています。ウマノスズクサ科(Aristolochina)の植物は多く、温帯(東アジア、北米、ヨーロッパ)にかけて世界に6属600種が分布しており、日本にはウマノスズクサ属とカンアオイ属が自生しています。












*生薬  :  細辛はウスバサイシン又はケイリンサイシンの根、根茎を利用します。しかし、地上部(茎、葉)にはアリストロキア酸が含まれています。
先日、葉を食べると品種によって味が違うという事を記載しましたが、決して真似はしないで下さいね。


アリストロキア酸には腎毒性があることが確認されている。また、国際がん研究機関はヒトに対しておそらく発がん性があると分類している。
(wikipedia調べ)