やや小さめの個室にある「収納」の提案で…
■収納奥行き、91㎝→60㎝は可能で
■60㎝なら、カーテンレールとの干渉もギリギリで「アリ」
だと思う話。
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間取り相談で時折「個室の収納」に少々心配なケースをみかけることがある。
*やや小さめの個室
*バルコニーに出入りする窓がある
*ベッドとデスクは最低でも置きたい
このような条件のとき(子供室に多い)それは起こりやすい。
例えば…
時折みかける間取りに↓こういうタイプがある。
「奥行91㎝の収納」付きの子供室。
収納の大きさは一般的な押入と同じ寸法で申し分ないサイズだ。
コンパクトながら5帖あれば十分!というお客様は多い。
…が、
「間取りあるある」なのだが、家具表現がされていないことが多く…
↑先ほどの間取りに「ベッド」を入れてみると…↓(ベッドは1m×2m程度)
①に置くと、足元の通路が約50㎝強。
通ることはできるが、やや狭く感じると思う。
…となると②に置きたくなる。
ベッドは②として、デスクは…窓前あたり?
窓からバルコニーに出入りする必要があり…
この間取りで本当に大丈夫だろうか?と思うワケである。
面積に限りがあるため、部屋は大きくできないが
ベッドもデスクも置いた上で、収納も確保したい!
そんなとき、収納の奥行きを約30㎝、縮めてはどうか?という提案である。
主に洋服の収納として利用し、
敷き布団(3つ折りで奥行70㎝必要)を入れないなら、
奥行き60㎝の収納は「最小寸法」としてアリです。
奥行き60㎝(正確には606㎜)の収納の内寸法は、枠まで約50㎝強。
(※施工方法により多少誤差あり)
背面壁から枠まで50㎝強だが、
クローゼット折戸だった場合は、扉までさらに数㎝ゆとりができる。
扉のすぐ裏から背面壁まで、およそ55㎝程度では?と推測。
50㎝以上あれば、ハンガーを掛けることができます。
↑現場で測ると、背面壁から枠まで52㎝くらい。
個室にありがちな問題点として、「カーテンレールと折戸の※干渉」がある。
※干渉(かんしょう)…建築用語で「重なる」という意味。
↑この間取りの場合、
91㎝の時は、折戸とカーテンレールが大きく干渉している。
奥行きを30㎝小さくし、約60㎝(606㎜)とした時は、わずかに干渉する。
実際の写真で確認…
収納奥行きを606㎜とし、わずかに干渉しているケースは↓このようになる。
まずは、全景↓
扉を全開させると…↓
右半分の折戸は、完全に「二つ折れ状態」になり全開するが、
左半分は、カーテンと干渉するため、全開できず少し開いた状態となる。
…が、折戸ということもあり、使えないことはないレベル。
手でギュッと折戸を押すと↑この状態よりもう少し開くが、
手を離すとカーテンに押されフワッとこのくらいまで戻る…という具合。
↓裏からみるとこのくらい
まあ…でも、収納奥行き60㎝では、この程度なので、ギリギリ使えなくもない感じ。
つまり、奥行きが91㎝だったら、さらに全開しない…という意味だ。
※諸事情で「奥行き91㎝収納」+「折戸」にしたい場合、折戸を「固定タイプ」ではなく「フリータイプ」にして、収納の中ほどで折戸を開いてから、カーテン方向へスライドさせるという手もある。
が、可能なら「固定タイプ」の方が開閉はしやすいと思う。
折戸の良さは、「全開時、収納全体を開けられ見渡すことができる」こと。
…が、カーテンレールとの干渉が多少でも気になる!という場合は「収納用3枚引戸」という手もある。
↑全開時、全体のおおむね2/3が開いた状態になる。
折戸に対しての長所短所は…
*開けっ放し時も扉が手前にないので邪魔になりにくい(長所)
*扉が3枚並ぶため、横一列になる折戸より、収納内部に扉が入る(やや短所)←この場合、収納奥行きを606㎜ではなく650㎜もしくは682.5㎜とするとよいかと!
*メーカーによっては最小横幅は6尺(押入1つ分以上から存在する)。(←ウッドワン社は4尺サイズも存在)
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あなたの間取り図の「個室の収納奥行き」はいくつですか?
置く予定の家具を配置しても問題なく使えますか?
隣り合う窓にカーテンを取り付ける場合、干渉していませんか?
ムリに縮める必要はありませんが、収納奥行きを最小60㎝にした際、
メリットが増えるなら再度、検討してみてはどうでしょう。
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