スイッチ位置の検討で…
「帰宅時」「暗くなったら」だけでなく
「寝る直前目線」も検討に加えてはどうか、と思う話。
↑我が家のリビング入り口スイッチ群(左の変わった形状のはタイムスイッチ)
タイムスイッチ ←ポチっとすると飛びますが、今回の話と関係ないです
間取りが決まると、次に照明やスイッチやコンセントを決める作業。
間取り相談が終わり、次のステップへ進まれたOBのお客さまから
「坂口さん!スイッチがさっぱりわかりません!」
とアフター相談をよくいただく。
多くのOB客さまのスイッチコンセント図面を拝見すると共通点がある。
それは…
「帰宅時」
「在宅中、暗くなったら」
この視点では、スイッチの位置はよく考えられているが
「寝る直前」目線でみると、
「ちょっと面倒かも?」と思う配置が多い。
・・・・・
移動するたび、こまめに電気を消して回る方には余計な提案かもしれないが…
私のように「寝る前にあちこち消して回るのは面倒だ」と思う方も一定数おられるハズ(笑) (←文末にその根拠を示す)
可能なら、寝ようと思って階段を上る際(←寝室が2階にあるケース)一カ所で…
*階段のスイッチ「オン」
*LDKのスイッチ一斉に「オフ」
ができたラクだ!
という話である。
言葉ではさっぱりわからないので、実際のケースで紹介する。
先日、間取り相談を受けられた沖縄県在住のT子さん。
なんとT子さんは、ビルダーに頼らず自分でスイッチ位置をすでに検討しておられた。
T子さんの当初スイッチ計画はこんな感じ↓
リビング照明…「玄関ホールから入ってすぐ左手」「階段入口」の2カ所
キッチン照明…「キッチン内」「階段入口」の2カ所
それぞれ2カ所で入り切りできる「3路スイッチ」となっていた。
(図内にある「3」は3路スイッチを示す)
このままでもいいけれど…
*なんとなくリビングのスイッチ同士が近いこと
*可能ならリビング入った右手にスイッチが欲しい
*階段入口=階段を少し上がった場所(←T子さん曰く2~3段目する予定と)
私はこのあたりが気になった。
そこでT子さんに↓こんな風にしてはどうか?と提案した。
*入口の引戸右手に「袖壁」を少し設ける
*階段途中のスイッチを中止し、ここへすべて集約する
これなら1カ所に集中させることができスッキリする!とT子さんも気に入ってくださった。
紹介したT子さんちは、かなりシンプルにまとまっているケース。
「玄関ホール⇔リビング」と「階段入口」が近い場合はシンプルにできる。
が、玄関ホールを入ってから、リビングまでの動線が長いと少し複雑になる場合もある。
間取り相談を受けられ、無事間取りが決定した長野県在住のMさん。
その後ビルダーさんからスイッチコンセント図面をもらった。
気になる点があるが、どうしていいのかわらない…
何かいい手はないですか?と。
ビルダー提案はこんな感じ↓
Mさん曰く…
*インターホンなど各種モニターは図④の位置につけたい。(←当初違う場所を予定)
*リビングのスイッチが図④にも欲しい。
*が、リビング入ってすぐ①もありスイッチ同士が近くなってしまう。
なるほど…
リビングに居て、照明を付けたくなった時、原案では、
「①もしくは②までスイッチを付けに行かなくてはいけない」
面倒だと、④にもつけると、
①②もあり、近い距離に3カ所もスイッチができてしまう…。
さらに私が気になったのは…
キッチン照明は、③でしか入り切りできない。
「寝る前目線」で見ると少々不便かと。
そこでMさんに↓こんな風にしてはどう?と提案した。
*和室の引戸を和室側へ向けた。
*それによりできた階段前の壁(図①)にスイッチを集中させる。
*玄関ホールの照明は、人感センサーなので戸を開けた時、リビング内も照らすので①付近は見える。
*夜間帰宅時ホールから入ってすぐ右手にはないが、1,2歩の距離にスイッチなら許容範囲かと。
*「リビング」「キッチン」「階段」の照明スイッチを①へ集中。
*寝る直前、「階段オン、LDKオフを一カ所で!」が可能に。
*キッチン作業中にリビング照明を付けることもあるので②にリビングスイッチを配置。
*今回キッチン手元のペンダント照明は3路スイッチではないが、必要に応じ3路としてもよいかと。
・・・・・
寝る前に一カ所で入り切りを同時にできたらいいかも!とお思いのあなた。
スイッチの配置、「寝る直前目線」でも検討してみてはどうでしょうか。
「どうしたらいいのか…」とおっしゃっていたMさんが提案をご覧になったのちに素敵なLINEコメントをくださいました。
※Mさんより掲載許可を頂いています
↑こちらは奥さまのコメント
↓こちらはご主人さまのセリフだそうで(笑)
度肝を抜くほどの内容ではありません…
これは坂口の激しい後悔が元になっているだけのことなんです…
我が家の失敗談、お聞きになります?
・・・・・
実は、我が家は…
この「寝る直前目線」になってないんです(←なんですと!)
我が家の階段入口のスイッチ↓
「階段」「廊下」の、入り切りしかできず…
「LDK」を切るには7歩先の
リビング入り口まで消しに行かないとイカンのですよ
「たった7歩じゃん」
「そのうち慣れるでしょ」
っておっしゃいました?
これ、先にLDK消しちゃうと真っ暗。(←消した瞬間って見えなくなるじゃん?)
真っ暗の中、7歩って意外と遠い…
築8年が経過した今でも
全然慣れない!
もうちょっと具体的に申しますと…
さて寝ますか…と
LDKオフ。
あ!真っ暗!
LDKオン。(←もう一回付けた)
7歩あるき階段に戻り階段スイッチオン。(←階段付近の視野確保)
7歩あるいて入口に戻りLDKオフ。
でまた7歩戻って階段から2階へ…(はぁ~)
もう!だれなの?こんな面倒なスイッチ配置を承認したの。
えーっと、私です
我が家の計画当時…
お客様邸の作図でてんてこ舞いで…
激しく動き回る2歳児の世話に追われる中、
我が家の細かい部分を検討する時間など皆無で…
完全に工務店に丸投げ状態…
信頼する監督手配の電気屋さんだから間違いないだろうと…
え?電気屋さんのせいにするの?
ち、違います…
そこまで気が回っていませんでした(大後悔)
長くなりましたが、
そんなこんなで我が家のような後悔をお客さまにさせてはイカン!
とお伝えしております…。
Mさん、というワケで…
度肝を抜くような提案ではなく
度肝を抜くような坂口の失敗が元なんです
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