ドクターブログ

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ー 碧南市のあおい皮フ科クリニック ー

まだまだ暑いですねー

沖縄も暑かったですが愛知県の蒸し暑さに比べるとさらっとしててまだ過ごしやすく感じました。

初日は診療後に行ったためホテルについたのが18時過ぎで学会には参加できませんでしたが

たまたま食事で行ったお店は顔見知りではないですが学会に参加される予定の先生がカウンターにずらりと埋め尽くしそして僕の隣にはレーザーの営業さんで以前もお会いしたことのある方がたまたまいらっしゃって明日の葛西先生の講演を拝聴しにきたとおっしゃっておりました。

葛西先生はしみの治療の大家で素晴らしい教科書を書かれております。

私もこの本で勉強させていただきシミ治療の基本ができたと思っております。

学会当日はアトピー性皮膚炎の外用療法のモーニングセミナーから参加し、葛西先生のしみ治療の1時間40分の講演、千貫先生の蕁麻疹を中心としたアレルギーの講演、安部先生の患者コミュニケーションの講演、宮城先生の難治症例の適応外使用の講演(オフレコ)、沢田先生の硬化性脂肪織炎の講演など個性的で盛りだくさんの内容で面白い学会でした。

その夜は昨日にお会いしたレーザーの営業さんの取り計らいで葛西先生と一緒にお酒を飲みながらいろいろお話しをすることができました。葛西先生は気さくで僕のしょうもない話にも真剣に応えてくれるので本当にためになりとてもおもしろいです。

その夜は2時までお話して次の日は祝日のため知人とシュノーケルをしに船で1時間かけて渡嘉敷島へ

船で戻ってかえるとすぐにあぐー豚のしゃぶしゃぶを食べにいったのですが若干の船酔いと連日の飲みで胃の調子が悪く美味しかったと思うのですが堪能できず残念でした。

 

最終日は首里城の再建の様子を見にいきました。50億をこえる寄付もあり令和8年に総工費150億かけてよみがえるとの事です。

お休みを頂き楽しい時間をありがとうございました。

セントレアつきました。仕事がんばります。

 

 

 

子宮頸がんワクチンは日本においては2013年4月より定期接種化されたものの、同年6月には積極的勧奨が中止されそれ以降接種数が低い状態が続いており2019年では3回接種率が0.8%まで低下していました。しかし2022年4月に積極的接種勧奨が再開されてから徐々に接種数が増加してきています。
子宮頸がんワクチンの国別比較接種率

2020年11月時点で110カ国で公的な接種が行われ、カナダやイギリス、オーストラリアなどの接種率は約8割となっているのに比べて日本は著しく接種率が低くさらに子宮頸がんの死亡率は年々上がってきています。

近年特に若い女性の「子宮頸がん」罹患が増えています。一生のうちに「子宮頸がん」にかかる人は1万人あたり132人、学校で例えるなら35人クラスであれば、2クラスに1人と言われています。

そして、子宮頸がんで亡くなる人は1万人あたり34人で、10クラスに1人ほどはいるということになります。

ワクチンで防げる病気なので積極的な接種をおすすします。

また定期接種として公費で受けられる子宮頸がんワクチンはこれまで2価ワクチン(サーバリックス)、4価ワクチン(ガーダシル)でしたが令和5(2023)年4月からシルガード9も公費で受けられるようになりました。

平成9年度~平成18年度生まれまで(誕生日が1997年4月2日~2007年4月1日)の女性で、通常のHPVワクチンの定期接種の対象年齢の間に接種を逃した方も公費でシルガード9を受けられます。対象の方は、「ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンの接種を逃した方へ

これらに加えて新型コロナウィルスの流行で他のワクチンとの接種間隔制限が緩和されたことやいままで抵抗のあった筋肉注射が日本でも浸透してきていることなどを考えて当院にても子宮頸がんワクチンの受付を再開することとしました。子宮頸がんで苦しむ女性を一人でも減らすために子宮頸がんワクチンの接種に力を入れていきます。ご不明な点などございましたら、お気軽にご相談・ご連絡ください。

接種をご希望の方は電話、窓口でも対応いたしておりますのでご連絡をお待ちしています。

 

またヒトパピローマウイルス(HPV)は男性にも「がん」を引き起こします。

具体的には、中咽頭がん、肛門がん、陰茎がんなどがあります。特に、中咽頭がんはその患者数も多いです。

アメリカではHPV関連中咽頭がん(年間14,000人)は子宮頸がん(年間11,000人)よりも多く、非常に大きな問題になっています。今後日本でも増加していくことが予想されています。さらに、HPV関連中咽頭がんは男性が女性よりも圧倒的に多く(男性11,800人/女性2,200人)、男性でもHPV感染を予防することが中咽頭がんの予防になると考えられます。その原因ウィルスの多くはHPV16が大半を占めるといわれ多くの欧米先進国では男子もHPVワクチンの定期予防接種の対象になっています。日本ではまだ男子は定期接種の対象とはなっていませんが2022年8月から男子への定期接種について検討が始まっています。それまでは任意接種で自己負担ですが希望あれば接種をすることは可能です。お気軽にご相談ください。

 

 

コロナも落ち着いてきていままでウェブでのセミナー参加が多かったんですが土曜の診療を終えてその後は2年に1度の医師会の集団指導に参加してから久しぶりに東京へ行ってきました。

 

名古屋駅では新幹線待ちの間に待ちきれずに一杯いただいて開催地の品川プリンスホテルで宿泊し翌日10時からセミナー参加してきました。

内容はアトピー性皮膚炎のことが中心で会社主催セミナーでしたのでアトピー性皮膚炎の最新の治療薬であるミチーガのお話が多かったですが一番印象に残っているのが実際のアトピー性皮膚炎で悩まれているフリーアナウンサーの関根友実さんのお話の中で「痛みでかゆみを凌駕させる」というひとことです。この言葉に患者様の本当にかゆくて辛い思いが集約されていると思います。

患者さん自身掻いて悪化することは十分わかっているけど止められない。そのために自分を痛めつけることによってかゆみを紛らわせていたとのことでした。そしてどうしても掻きたいときには掻く場所を決めて他の部位に広げないようにそこだけ掻くとおっしゃっていました。

これまでのアトピー性皮膚炎の治療は慢性疾患で根治は難しくまた治療は限られたものでステロイドの外用(ときに内服)、抗アレルギー剤の内服で実際にかゆみを抑えることすら難しい方も多かったのも事実でそれによって医療に不信感を持ち民間療法やステロイド忌避などの患者様も増えたのも十分理解できます。しかしこの数年でアトピー性皮膚炎の治療の選択肢はかなり増えてきています。これらの製剤によりアトピー性皮膚炎の治療が格段に進歩しました。

 

これらの製剤はまだ使用経験も短いため使用にあたりこれらの製剤の会社が情報提供の形でセミナーが多く開かれています。

アトピー性皮膚炎の患者さんでは外部からの刺激を受けるとIL-4、IL-13,IL-31などのサイトカインという物質が作られて、炎症を引き起こします。炎症によりかゆみの原因となる物質(IL-31、ヒスタミン、神経ペプチド)が作られてかゆみを感じやすくなると言われています。このIL-31の働きを抑えるのがミチーガです。

今回のセミナーで実際に患者様に使用して感じていた疑問が解決し少し整理されました。

ミチーガの特徴

・かゆみ先行で皮疹悪化している症例(特に痒疹タイプ)が効果がでやすい。(逆に慢性化した苔癬化した病変には効果が出にくい)

・中等症(EASI20以上)以上には効果が出にくいためデュピクセント、JAK阻害薬の使用を検討する。

・ミチーガ使用後にかゆみは改善するが皮疹は悪化することがあるためステロイド外用の継続は必須

ただこの製剤のコストが高いため皆さん全員におすすめするものでもありません。

通常外用療法が行ったうえでもかゆみが良くならない人で希望されれば次の選択肢として検討してもいいと思います。

患者様の立場になってご提案させていただきます。いつでもご相談ください。