会社が生まれ変わった!A社様のサクセスストーリー | 経営コラム 「持続的な利益と成長を生み出す着眼点」

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本コラムでは、中小企業の「人と組織と財務」に関する内容を中心に、情報や私見などを、気楽にマジメにお伝えしています。


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 弊社WEBに掲載しました通り、販売会社A社様は、たった5ヶ月間で売上が1.7倍、粗利はなんと2.5倍に

伸長しました。

 今回のコラムでは、A社様社長の了解を得て、その5ヶ月間の取り組みについて、概要をご紹介したいと思います。

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 A社様は、業歴46年の業界老舗の販売会社。営業マン3名で、業績は安定推移しています。

 現社長は40代後半の2代目で、3年後、10年後のビジョンをしっかり持ち、そのための商材発掘や他社とのアライアンスにも積極的に取り組んでいる、行動派の社長です。


 そんな社長と、約2時間の初回ヒアリング。社長の最大の悩みは、ズバリ「人材育成」でした。


  ・社員の計数感覚が極めて弱い。粗利目標を決めているが未達が続いている。達成するために、

   「誰に、何を、どうやって」を考えられていない。

  ・その教育として、これまで自分がやってきた営業手法を具体的に指示してきたが、社員の考え方

   や行動は、期待とは程遠い。結局、社長である自分が動いて、営業の数字も作ってきた。

  ・「それは社長だからできること」とか、「社長と同じことを社員に要求するから辞めてしまう」とか、

   周りでは言う人もいる。確かにこのままでは、いつまでたっても個人商店のままだと思う。社員が

   自分たちで考えて、決めて、動いて、成果を出せるようにしたい。


 ざっとこのような問題意識をお持ちでした。


 これらを踏まえて、弊社より「7か月の改革プログラム」を提案し、改善・改革のスタートです。


■1ヶ月目:「経営理念の見直し」

   A社様にも、先代から引き継いだ経営理念がありました。しかし、社内でどこまで共有できている

  かは疑問でした。理念は、社長自身が100%コミットできることが大前提です。そうでないと、決して

  社員に伝わらないからです。

   自社が「何のために、何を目指して、何を大切にしているのか」について、延べ13時間のヒアリン

  グから、社長自身の言葉を抽出し、ミッション・ビジョン・バリュー・コンセプト・行動指針をまとめて

  いきました。普段から社長が使っている言葉を整理したので、当然ながら社長の腹に落ち、社員

  にも理解しやすい理念が形になりました。


 ■2ヶ月目:「財務分析と戦略的財務計画の立案」

   学校でいう8教科の通信簿になぞらえて、自社の良い部分と改善が必要な部分を特定し、財務

  体質改善のポイントを明確にしました。

   さらに、3年後、10年後のビジョン実現のために、キャッシュフローをどう積み上げていくかを数値

  化し、その過程で、ビジョンに向かうイメージと戦略を、社長と共有していきました。「3年後には、

  ○○万円の現預金を増やせます。これを次の事業展開の原資にしましょう!」と伝え、社長も少し

  安心された様子でした。


 ■3ヶ月目:「営業体制の再構築と営業方針の再検討」

   この時点でベテラン社員の退社と若手社員の入社がありました。これで、若手営業マン3人の

  体制が固まり、従来の「個人重視」から「チーム重視」へ、大きく舵を切りました。

   チーム目標の設定、戦略商材とターゲットの特定、役割の明確化、管理ツールの見直し、給与

  体系の見直し、会議や日報の見直し・・・等々、さまざまな仕組みの見直しを行いました。

   (まだ実行には至らないものの、社内のワクワク感が高まる)


 ■4ヶ月目:「チームとしての考え方と動き方の徹底」

   社長が、経営理念の意味することをチームとしてどう実現するか、日々の業務とつなげて懇切

  丁寧に繰り返し伝えていきました。合わせて、重点商材の販売戦術を組み立て、販促ツールを整

  備し、担当とスケジュールを明確にし、週次営業会議でフォローする流れができました。

   しかし、予定通りの商談が進められず、目指す成果は得られませんでした。

   (来月こそは!という空気が社内に広がる)


 ■5ヶ月目:「若手チームの週次会議開始」

   若手だけのチーム会議を開始し、リストアップ先へ重点商材を集中営業するためのツールの

  充実、スケジュールと進捗管理を徹底しました。若手たちは、前月の自分たちの考え方と行動を

  振り返り、あらためて、「誰に、何を、どうやって」営業するかを話し合いで深め、やるべきことを

  決め、一気に行動を爆発させました。

   その結果、それまでの平均月商の1.7倍の実績をあげることになりました。

   月末の全体会議も、目的(次月の目標達成に向けて誰が・何を・いつまでにやるのかを明確に

  すること)、ゴール(次月の目標達成のイメージができていること)、進め方、進行役などを事前に

  決め、全員が事前準備をきっちりして、進行表に沿って進められ、理想の会議の第一歩を踏み

  出しました。

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 A社様が短期間で成果をあげられた最大の要因は、社長の強い信念です。社長自身が「これまでのやり方ではいけない」と強く思い、自分が得意なことと不得意なことを認識されて、独断専行になっていないかを常に振り返りながら、進めてこられました。


 取り組んできたことは特別なことではありませんが、一貫してやってきたことは、「理念を業務に落とし込む」ということです。自社の理念を実践するためにどんな行動をすべきか、そのことにトコトンこだわって仕組みづくりを進めてきました。サポートさせて頂いた私たちとしても、「理念を追求すれば、必ず業績が上がる」ということを、あらためて強く実感することができた仕事になりました。


 A社様の改革は、社長が目指す理念・ビジョンの実現からすると、まだまだこれからが本番ですが、土台となる仕組みをしっかり作り上げ、まず行動を変えていくことで、ありたい姿に着実に近づいていける。この5ヶ月間の取り組みを見て、そう確信しています。

 今後がとても楽しみです! 

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