『ミントシュガー・シナモンソルト』⑮ | 逢海司の「明日に向かって撃て!」

逢海司の「明日に向かって撃て!」

ご注意下さい!!私のブログは『愛』と『毒舌』と『突っ込み』と『妄想』で出来上がってます!!記事を読む前に覚悟を決めてくださいね(^^;。よろしくお願いします☆

この物語はフィクションです。
実在する人物・団体・会社法人等とは一切関係ありません。
脳内の妄想産物と重々ご理解の上、お読み進め下さいませ。
いくら似てても気の迷いです!


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駅前から電話が入った。

何か欲しいものがある?と聞かれたので、何にも要らないから早く帰ってきて、と返事をした。

酷く冷え込んでいる夜だったので、雪でも振り出す前に帰って来て欲しかった。


部屋の中は暖かくしてある、だけど、一人きりだとなんだか底冷えしてる気がして寂しくて。

コートを羽織り、それだけじゃ足りなそうなのでナオキのマフラーでぐるぐる巻きにして、よし、と気合いを入れてkから外に出た。

寒すぎて、ゆっくりなんて歩けない。

パタパタと小走りになりながら、駅までの道を急ぐ。


「ユウちゃん!?」


わずか5分の距離を迎えにきたユウラに、ナオキは驚きの声を上げた。

寒さで鼻の頭とぷっくらした頬が赤くなっている。

おかげでなおさら幼く見えてしまう笑顔を、ナオキは困りきった顔で見詰めていた。


「部屋で待っててくれて良かったのに・・」

「いいの、一緒に帰ろう」


並んで歩く二人。

街灯の明かりさえ冷たく見える、そんな冴えた夜。

しんしんと身体に染み込む寒さを避けるように、身を寄せながら帰路を急いだ。


エアコンを付けっ放しで出て行ったので、部屋の中はほっとするくらい暖かだった。

一度外に出て凍えたせいか、それともナオキが居てくれるからなのか、さっきよりもずっと柔らかな暖かさが満ちているような気がする。


「ちゃんと晩御飯は食べた?」

「うん、簡単にラーメン作っただけだけど」

「・・・、大丈夫だった?」


なにが?と問い返す前に、ナオキは心配そうにキッチンを覗いた。

それってつまり・・・。


「わたしがインスタントラーメンすらマトモに作れないと疑ってるわけ汗


そりゃ料理に関しては壊滅的な事件を起こす事がしばしばあるが、いくらなんでもインスタントラーメンくらいは無難に作る事は出来る。

これでも一応一人暮らしをしてきたのだから、そのくらい出来なくては生活が成り立たない。


「あ、いや、ボクが居ないときに、慣れないキッチンでユウちゃんが火傷でもしたら危ないな~~って思っただけだから」


焦って釈明するが、そんだけ動揺してれば言い逃れだとすぐに分かる。

どれだけ侮られているんだか。

ぶすくれて顔を顰めていると、話をはぐらかすようにそそくさと着替えに行ってしまった。


「逃げるのはずるい~」

「ちょっと待ってて。すぐに着替えるから」


笑いの混じった声が戻ってくる。

なんだかすごく子ども扱いされてる気がして、でも、その過保護な感じ、好きに甘えさせてくれる感じが居心地良かった。


ふと視線だけで追いかければ、目に入るのはナオキの広い背中。

綺麗なラインの肩、妙にくびれてるウエスト、頼りがいのある逞しさ。

一番寛げる大好きな場所。


シャツのボタンを外そうとしていたナオキの背中に、そうっと抱きついた。

そうしてるだけで、身体の力が抜けていく。


「ユウちゃん、そんなんしたら着替えらんないよ」


苦笑交じりのナオキの訴えを無視して、彼の背中にぴったりと引っ付いた。

ココに居るよ、って伝えたかった。

ココが一番好きなんだよって、知って欲しかった。


「いっぱいいっぱい、不安にさせてごめんね。

ナオキのことを悲しませるって分かっていても、フラフラしちゃうのは私の性分だから治すことは出来ないかも知れないの。

でも、絶対にナオキのところに帰って来るから。ナオキのことを忘れたりしないから。

ううん、ナオキが待っててくれるから、帰る場所が分かっているから、恐がらないでどこまでも遠くに飛び出して行けるの。

だからね、心配しなくても、いつも捕まえていなくても大丈夫だよ。

私の居場所は、大好きなナオキの隣なんだから」


きゅぅっ・・・と力を篭めて抱き締めた。

家に閉じこもってナオキのことを待っているなんて、そんなことが自分に出来ないのはわかっている。

そんな、可愛らしい女の子だったらナオキも不安になったりしなかっただろう。


でも、これが自分だから、こんな自分を受け止めて、そして知っておいて欲しかった。

誰よりも何よりも、一番ユウラの気持ちを惹きつけているのがナオキだってことを。


二人を包む、しん、とした静けさ。

とくとくとくと、ナオキの鼓動の音が伝わってくるのさえ分かる。

もう一度、擦り寄るように身体を寄せたときだった。

ナオキが小さく語りだしたのは。


「・・・ユウラ、謝るのは君じゃない。オレのほうなんだよ」


彼の背中にぴっとりと頬を押し付けているせいか、言葉が直接頭や心に響いてくるみたいだった。

ナオキの痛さや苦しさが、そのまま感染してくるようだった。


「すき・・・」


まったく会話にならない言葉が、無意識のままに口から零れ落ちる。

それ以外の感情なんて、彼の前では持ち合わせていなかったから。





つづく




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これが公開されてるころには、私は赤坂でお食事会~~♪

職場の共済会でフカヒレ食べさせてくれるんだって。

た~のしみだ~~ワク(((o(*'-'*)o)))ワク

したがってヘキサは録画。

サッキーが復帰の回だけにリアルタイムで見たかったんだけどね☆

そこだけが残念でふ。


では、フカヒレコラーゲンでぷるぷるになってきます^^