クロヤギ頭の読まず買い -22ページ目

クロヤギ頭の読まず買い

ちまちまと進まない読書をしつつ、本を買うのは止められない。

こんなに買っていつ読むん?と自分に一人ツッコミを入れつつ日々を暮らす不良主婦の読書(購入)記録ブログ

死神を葬れ (新潮文庫)/ジョシュ バゼル
(2009 池田真紀子 訳)
|\820
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indi-bookさんの記事 に惹かれて買ってみたこの本。


最近このミス2009のランキング入りで話題にもなっており、いつもは浦島状態?のチョイスながらたまにはタイムリーに、と読んでみました。


著者は1970年生まれ、映画脚本家、ニューヨーク検死局を経て、現在はカリフォルニア大学の研修医という経歴の持ち主らしいです。


門外漢には作品と同じくドラマティックな人生のように思いますが、どうなんでしょうか。


香山さんの解説によると、著者が作家になろうと思ったときに読んでいたのが『ジョーズ』と『ゴッド・ファーザー』だそうで、読み終えた方はなるほど!とニヤッとするのでは?


☆☆ ☆☆ ☆☆ ☆☆


僕はピーター・ブラウン(ピエトロ・ブラウナ)、心外ながら"ベアクロー"と呼ばれていたこともある。


ストレートな学歴のインターンより六つ年齢を食った<マンハッタン・カトリック総合病院>の研修医。


悪夢のような病棟勤務をクスリの助けを借りつつ、なんとかこなしている。


ポーランドのユダヤ人狩り部隊から森に身を隠した時に出会ったという祖父母に育てられた僕は、十五歳の歳に二人の死体を発見し、復讐を誓う。


その殺しがマフィアの儀式に利用されたという仮説に基づいて、マフィアの弁護士の息子、アダム・ロカーノこと"スキンフリック"とその家族に近づいた僕はいかにも神の造りそうな愚か者だった。


スキンフリックとその家族の暮らしに恋をし、やがてはロカーノの殺し屋として働いた。


そして、怒った神がマグダレナを遣わしておいて、取り上げるまでは。


今、ロカーノ一家の知らない人生を歩くはずの僕の目の前に、自分が死んだら僕の過去をマフィアに売ろうというニコラス・ロブルットこと"スキンラテ"が入院患者として現れて…


☆☆ ☆☆ ☆☆ ☆☆


物語は現在の病院内で起こる出来事と、それに挟まれた僕の過去の回想で成り立っています。


病院内側やマフィアの裏社会を少し斜に構えたようなシニカルな口調で語り、各ページにつけられた注釈もそれだけでも結構読み応えがある毒舌ぶり。


もし公共の電波に乗せるならビープ音がなりそうな用語も満載だし(笑)

でも実はこの人、めちゃくちゃロマンチストの熱血漢なんじゃねーの?と読んでて思っちゃったんですけど、私は。


シリーズされるそうで、これもついつい読んじゃうシリーズ入りかしらね。

明烏―落語小説傑作集 (集英社文庫)/小松 左京
(2009)
¥500
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あれもしたいこれもしたい、と気の多い人間なので実際に寄席に足を運んだのはまだ一度ながら、しばらく前から落語を題材にしたり、落語家の登場する小説をボチボチと。


そんな理由から手に取った本書ですが、恥ずかしながら小松左京の本って読んだか記憶がなくて。


あまりに有名なので読んだ気になってたのか?


大森望の解説によると、この小松左京という作家は小学校に入る前からラジオで東京落語を聴いて育ち、「いとし・こいしの新聞展望」というラジオ大阪の番組の台本を書いていた縁で、三代目・桂米朝と知り合い、今に至っても一門に亘る交流を持つ方。


SFの大作のみならず、ホラーやミステリなどの小説も書き、特に日本の古典芸能をモチーフにした"芸道もの"といわれる短編群が粒ぞろいだといいます。


本書はその短編の中から、古典落語をモチーフにした作品を集めたモノ。



☆☆ ☆☆ ☆☆ ☆☆


明烏(あけがらす)

天神山縁糸苧環(てんじんやまえにしのおだまき)

乗合船夢幻通路(のりあいぶねゆめのかよいじ)

反魂鏡(はんごんきょう)


「天神山縁糸苧環」は、米朝師匠をモデルに上方落語の大看板・桂文都という落語家を登場させ、高座にかかる落語の生ものの部分、全く同じ噺は一生のうち一度しかできない芸であることを強く感じさせる話。



また「明烏」や「乗合船夢幻通路」など、京都の花町の女と著者をモデルにした大杉とのやりとりは、世の中にお金で買えないものはいろいろあるでしょうが、知識と教養、それを当意即妙に会話に盛り込む才能はその最たるものではないか、と思わせるほど。



「反魂鏡」は漢の武帝が焚いた不思議な香を現代の太ったSF作家が手に入れて…という唯一もろSFな話なんですが、これも落語の「高尾」という話を題材にしているとか。



「鑑賞」として巻末にある夢枕獏の過去の対談の記述もまた、著者の幅広い知識のものスゴさの片鱗を感じさせるし、同じく巻末の米朝師匠との対談も粋人ぶり全開で、これだけでも芸事通にはたまらんでしょう。


☆☆ ☆☆ ☆☆ ☆☆



劇場で観る芝居なんかもそうですが、古くから語り継がれる噺であれ、DVDで観るのとは違う感動をまた私も近く感じてみたいもの。


著者のショートショートや短編を下敷きにした落語も高座にかけられたことがあるそうな。


古典芸能好きもSF好きも、そして私のような物好きも(笑)、落語とSFが合体した小説、一読の価値ありです☆

終わりは始まり/中村 航
(2008 イラストレーション:フジモトマサル)
¥1,050
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何、このバクは?と思ったでしょ?


ちゃんとマレー・次郎という名前のある博物館員で、ベジタリアンだそうです(笑)


表紙だけ見ると絵本のように見えますが、小説すばるで読者から募集した"回文"の27の優秀作品をもとに、フジモトマサルさんがイラストを描き、その回文とイラストからイメージしたショートショートのようなストーリーを中村航さんが書くという手法でできあがった本だそうです。


そのショートストーリーの中にこの次郎くんや、回文刑事の異名を持つワタナベ刑事とその後輩のエリート・サイトウ刑事(見た目はキツネ)などが登場します。

回文の中には漢字交じりで書いたものを見ただけでは「え、これが回文?」と思うような雅な雰囲気のモノもあり、思わずクスッと笑ってしまうモノもあって楽しいんだけれど、それだけでは眺めて終わってしまうものが、小粋な読み物までセットになってるなんて贅沢な!


こういう言葉遊びのような本、私は大好きだなぁ。


立ち読みでも最後まで読めそうな本ですし(…本屋さんに怒られそう)、もし見つけたら捲ってみてください。


もったいないからここで紹介するのはやめようかと思いましたが、ひとつだけ。


『この絵いるかしら?「たいやき焼いたら叱る家の子」』 コノエイルカシラタイヤキヤイタラシカルイエノコ

ついでに、言葉遊びのような絵本の私のお気に入りはこれ♪


絵もいいし、大人はおもしろい話でもないのに結構笑えます。

アイウエ王とカキクケ公 (童心社の絵本 20)/三芳 悌吉
¥1,575
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そういや、コレも積んだままだったなぁと思い出したので、そのうち読んでみます。

リレキショ (河出文庫)/中村 航

¥515
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エンデュアランス号漂流/アルフレッド ランシング
(1998 新潮社 山本光伸 訳)
¥2,310
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「歴史的名著である本書の刊行は、96年に急逝した写真家星野道夫の生前の尽力によって実現した。」(帯より)


人間に不可能なことを成し遂げさせる何ものかに感謝を捧げて(星野道夫訳 扉書より)


これも発刊当初くらいに元上司が買ったものを、蔵書を処分する際にいただいてきたうちの1冊。


ここを覗いてくださる皆さんの中でもとっくに読まれた方もおられると思いますが、当初ノンフィクションの単行本で370ページにひるんだのかそのままにしていたものを読んでみました。



☆☆ ☆☆ ☆☆ ☆☆


北極点をアメリカのロバート・E・ピアリー率いる探検隊が、続いてスコットと競ったノルウェーのアムンゼン率いる探検隊が南極点を制し、その後スコットの訃報を聞いた英国には、偉大な人物を失った深い悲しみと同時に、今まで探検史上に無比を誇った英国が他国に先んじられたという屈辱感があった。



そんな気運の中、スコットの一度目の南極探検隊に参加したアーネスト・シャクルトンは、前人未踏の南極大陸横断を計画する。



<大英帝国南極横断探検隊>はブエノスアイレスから、捕鯨・アザラシ漁など極地向けの船の製造で名の知られたフラムネス造船所の最高傑作という"エンデュアランス(不屈の精神)号"に乗り込み、1914年12月5日に南アメリカ大陸の南端からぽつんと離れた孤島、サウスジョージア島の捕鯨基地であるグリトヴィケン港を出発した彼等は、やがて密流氷の海・ウェッデル海に閉じ込められ、氷の圧迫で薄い氷の海に対応した設計になっていた船を失うことになるのだが…。


☆☆ ☆☆ ☆☆ ☆☆



当初の目的はエンデュアランス号を失った時点で消失したも同然で、やがては少しでも安定した氷上を見つけてのキャンプ生活、そして一番近く、たどり着く可能性の高いエレファント島にオープンボートを連ねて避難することに成功した彼等。


そこからまた同じオープンボートで選ばれたメンバーがサウスジョージア島へ救助隊の要請に向かう…という、本来人の住むどころか訪れることもない過酷な環境の中、字面を追っただけでも不可能と思えるようなことを成し遂げた彼等。


ひたすら生き抜くということに向けられた彼等のエネルギーとそれを可能にした精神力と体力にはただ圧倒されます。


そして彼等が"ただの人"でなくそれぞれの分野に確かな経験と知識のある人材であったということがこの奇跡が起きた理由であることも間違いないのではないでしょうか。


シャクルトンの大陸横断隊のために反対側から南極大陸に到達し、食糧庫を設置したものの三名の犠牲者を出したというロス海支隊の存在について書き、シャクルトンの指導力に批判的な立場を取る人もいるようですが、個人的にはほとんど直感的に人材を選び、その配置を決めるという能力において、傑出した人物だったのではないかと感じます。


生きてるうちに読んで損なし!


エンデュアランス号漂流 (新潮文庫)/アルフレッド ランシング
(2001)

¥820

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シャクルトンに消された男たち―南極横断隊の悲劇/ケリー テイラー=ルイス
¥2,000
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Paparazzi (Maxi)/Lady Gaga
¥1,187
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若い頃は自分の見た目にはわりと無頓着な人間だったんですが…

最近になって自分の外見を人真似でなく独自のスタイルを持って自分を表現する手段にできるヒトってカッコいいなと思ったりもします。

まぁ、思っては見ても朝は時間との闘いなので…実践してるかどうかは別にしてね(笑)