万寿子さんの庭/黒野 伸一 | クロヤギ頭の読まず買い

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ちまちまと進まない読書をしつつ、本を買うのは止められない。

こんなに買っていつ読むん?と自分に一人ツッコミを入れつつ日々を暮らす不良主婦の読書(購入)記録ブログ

万寿子さんの庭〔文庫〕 (小学館文庫)/黒野 伸一

¥650
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読み終えた後この本を押し売りならぬ押し貸し?した友人と先日ランチに出かけた時に面白かったといわれて気を良くしていたら、ちょうど買い物ついでに寄った梅田地下街の旭屋書店で店の"売れ筋№1"として紹介されていてへぇ~と。

読んだ時には知る人ぞ知るいい本を見つけたと思ったのに、ちょっと複雑な気がします(笑)


20歳のOL・京子が何となく決めて引っ越した部屋からの出勤途中に見かける気になる年輩の女性。

毎朝花の手入れをする彼女に思い切って挨拶をした京子に返された言葉はなんとも意外なものだった…。

洒落た見た目や細やかな植物の手入れからは想像もしなかった「意地悪ばあさん」のような言動の万寿子さん。

仕事という仕事があるワケでもない気楽なだけの職場に勤め、一方で気になる男性ができても斜視がコンプレックスになってなかなか正面から向き合えずにいた京子は、万寿子さんと年の差を超えた友情を育みながら少しずつ変わっていくのですが、やがて万寿子さんには時の無情な仕打ちが…。

京子の自分探しの物語であり、脳死や心臓停止という肉体の死ではない人の心の死について想う物語でもあり。

女同士の友人や家族という微妙な関わりをこんな風に描ける男性ってすごいなぁ~と。

ミステリの大作の合間に是非一読を。おススメです。