雪豹(スノウ・レパード)/スティーブン・ヴォイエン 1992 講談社文庫 笹野洋子 訳
米国人動物学者のトローブリッジは、ヒマラヤ山脈を超えたネパールの北の国境にある山間のラクリノール地区に向かうためのポーター探しに苦心していた。
世界で三人しかまだ写真に収めたことがない「雪豹」。その撮影者の一人でもあるトローブリッジには、表向きは高地に住む有蹄類とその捕食動物の調査、そして内密にはその地域に国立公園を設立するという目的があったのだ。
その彼の遠征にインドの軍事顧問がなぜか妨害を…。
(ここ数年で初めて意識しましたが)山と動物の出てくる小説を好んで読むみたいです、私。
その昔、シートン動物記を愛読したせい?
この作品も知らない土地の知らない風俗と自然に触れるという意味では興味を惹かれながら、勧善懲悪というのかトローブリッジはじめ彼に忠実に従うポーターたちが個性的ではあるものの、揃って生真面目にいい人過ぎるのが物足りない。
大国間の駆け引きに翻弄される小国といった国際政治を描いた部分や、謎を秘めた女性ポーターとの恋やら、普通に楽しくは読めますが…敢えてお薦めはいたしません。
ほんとは以前書店で見かけたこっち↓を買うつもりが、タイトルしか覚えてなくて実は間違えて買ったという裏事情があったり^^;
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