お盆の物語2 | 善住寺☆コウジュンのポジティブログ☆ 『寺(うち)においでよ』

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但馬、そこは兵庫の秘境。大自然に囲まれた静かで心癒される空間に悠然とたたずむ真言宗の御祈祷と水子供養の寺『善住寺』。目を閉じてください。聞こえてくるでしょう。虫たちの鳴き声 鳥たちのさえずり 川のせせらぎ・・・誰でも気軽にお越し下さい。寺(うち)においでよ!

 人のほとんどいないこの地域にも、それぞれの家の前に2、3台の車が止まっていて、笑い声や話し声が聞こえてくる。

 夕方になると続々と車がお寺の霊園に訪れて、迎え火の灯籠に火を灯す。

 なんというかね、日本中で大きな意識が動いてるっていうことを感じちゃって、根の国というか、シャドーというか、見えない存在をこの時に一斉に顕在化するこのお盆という行事は素敵だなって思った。

 この世からあの世へ行くという考え方があるのならば、あの世からこの世へ還るという考え方が生まれるのも当然のことなのだろう。

 魂の蘇りともいえるこのお盆という時に、元の家族ともう一度出会いたい、限られた時間だけでも共に過ごしたいという願いを叶えるイメージワークとも言えるかもしれない

 墓地から迎え火の火とともに連れ還るご先祖たちの魂は、自宅の盆提灯に誘われて中に入って行く。

 中で待ち受ける人たちは、涼やかな風が吹き抜ける中に故人たちの帰還を想いながらつぶやく。


 「おかえりなさい」と。