ハーレムもない
エロもない
チートもない
オープンステータスもない
女神もいない

なろう作品のテンプレ展開が悉く存在しない珍しい作品。
ハイエルフの自由気ままな旅路(スローライフ)を描くストーリーであり、事件も良い意味で淡々と進む。しかし、それぞれの事件には連続した整合性があり、意味を持たせている。はっきり言って他の「なろう」とは一線を画すほどの面白さ。
スローライフなのにワクワクしてしまう。基本的に一人称で書かれた文章であるけれども、情景や心理描写も丁寧ですらすら読めてしまう。時に淡々とした味付けが引きずらない主人公の爽やかさとして表れており、なろう主人公としては異質だ。
2巻ではハーフエルフの子供が養子として登場する。1巻では男の子なのか女の子なのかも明かされていないが、「男の子ならこうしよう、女の子ならこうしよう」という主人公の胸の高鳴りが読み手にも伝わってくる。そこに一人称の文章も相まって心からの共感を覚えるのだ。

実は男の子か女の子かは原作では判明しているのだけれども、ネタバレは止めておこう。

気になった人は本当にお勧めの作品なのでぜひ読んでほしい。