本日は檀信徒の方の新車の納車にあたり車祈祷を行いました。

「ご祈祷をしたからといって特別な力に守られるわけではありません」

という話から、車祈祷は始まります。

「え、それがご祈祷じゃないんですか?」

と仰られて驚く方もおられます。


避けられない事故というものは、どうあがていても避けられない。拝んだからといって避けられるようなレベルではない事故は、これはもうどうしようもない。

ならば、避けられる事故とは何か。

それは、イライラして暴走をしてしまう怒りであり、車のスペックや運転技術を過信してしまう愚かな慢心であり、車のメンテナンスを定期的に出来ないような乱雑な生活であり、原因が自分に帰結される種のものによる事故である。

ご祈祷をすることによって初心に帰り、日々の生活のリズムを保ち、毎日使う車に感謝の気持ちを忘れず、時間にゆとりがあるから運転に焦りがなくなる。ゆえに、事故のリスクは確実に、相対的に減っていく。新車というものとの出会いを通じて、自分自身の在り方を考えて、ていねいに生きていくこと。

それが当院の考える車祈祷です。

ハンドルを握る己の心に「喝」あるのみ。

有名な寺社仏閣のご利益のあるステッカーなどいらないのです。

納車、おめでとうございます。

修行のご縁の始まりですね。

ご利益のあるステッカーなぞございませんが、どうぞ空っぽの手に無形の宝を持ち帰られますように。

合掌


【車祈祷について】

・日時をご予約のうえ、納車された車を本堂前に駐車していただきます。所要時間は15分ほど。

・費用5,000円(ステッカーやマグネットなどはありません)

・法人ご祈祷もお受けいたします。詳しくはご相談ください。

024-534-0939


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(画像:火災発生から40秒後)

以前の記事にて3月22日に発生した「祈りの丘さくら」の火災についての状況報告をさせていただきました。当時の防犯カメラの映像には出火からの様子が記録されており、着火からわずか5分で火の手が風方向に広がっていく様子が克明に記録されていました。映像、画像とともに、火災の資料として消防署へ報告書とともに届けていまいります。



何度も映像を見返している中、映像の中にはおばあちゃんと一緒にお参りされていた、孫である小さな女の子の姿が記録されていました。小学校入学前の小さな体で、重い水の入ったじょうろを持ちながら水道とおばあちゃんの間を何往復もする姿でした。燃え広がる炎の中、大人であってもパニックになってしまう状況下で、迅速かつ的確に水を運び続ける姿には胸を打つものがありました。

(画像:火災発生から5分後)

住職である私が現場に到着したのは火災発生から15分後。芝生の延焼は南側のエリアで止まっていました。防犯カメラの映像から、おばあちゃんとお孫さんが一生懸命水をかけつづけ、中央部分の境界のところで火災がストップしている様子が確認されています。きっとこの初動の消火活動がなければ、すべての面の芝生が燃えていたと思われます。

当時、けたたましいサイレンの音と共に消防車が続々と到着し混乱する現場の中、涙を流しながら肩で息をしている女の子の姿を私は確認しています。今映像を見返しても、よくあんなに小さな体で重い水を持って、何往復も走り続けたと思います。ほどなくして近所に住むお母さんも現場に到着し、ひとまず温かいお茶とお菓子をお渡しして労いの言葉をかけさせていただきました。


自分が同じ年齢だったとしたら、パニックになる大人の様子を前に、果たして同じ行動ができたのだろうかと考えさせられました。今回の火災が最小限の被害で済んだのは、小さな体でおばあちゃんを支えて走り続けた女の子の尽力のおかげだと思っています。

勇気ある行動に心から感謝するとともに、後日改めてご挨拶に伺う予定です。

合掌


(↓以前の記事・火災の詳細についてはこちら↓)


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現在、祈りの丘さくらの南側墓所エリア(45〜66列部分)の芝生が焼けて黒く煤けた色になっています。原因は火災によるもので、3月22日(金)午後2時半ごろ、祈りの丘さくらの芝生が燃えているとの通報があり、消防車が駆けつける状況となりました。発災当時、西からの風が強く、空気がとても乾燥していました。


出火の原因については、参拝の方のマッチの破片でした。火が残るマッチの一部が風で飛び、芝生の上に落ちてから瞬く間のうちに一面が燃えてしまったとのこと。防犯カメラにも一瞬で芝生が燃えていく様子が記録されていました。

幸い人的被害や周辺への延焼もなく、南側のエリアのみの被害となりました。消防への第一報が早かったことと、周辺への延焼を防ぐために参拝者の方々が初期消火に当たられたことが奏功したようです。

以前には、第一期の芝生型自然葬墓苑「祈りの丘」にて、毎年2〜3月ごろに「芝焼き」を行なっていました。芝を焼くことで雑草の種を除去したり、病気を未然に防いだり、土壌の質を改良して新芽の発育を促したりと、多くのメリットがあるといわれています。ここ最近は墓苑の範囲も広くなったことから、安全面を考慮して芝焼きは行なっておりませんでした。


今現在は黒くなっているため「芝生が枯れてしまったのでは?」と思われる方もいるかもしれませんが、かえってこのような処理をすることで新芽がより元気に芽生えてきます。ご利用中の皆様におかれましては、どうか初夏の新芽の発育の時期まで、もう少しだけ見守って差し上げてください。


出火からほどなくして鎮火。警察と消防による現場での事実確認や検証も終了し、最後にポンプ車からの放水にて芝生全面に火種がないことを確認しました。


当日は彼岸の期間中でもあり、参拝者の方には大変ご不便をおかけいたしました。また、新聞の報道からの問い合わせも多く、ご利用中の墓所の安否確認をされた方におかれましても、大変ご心配をおかけいたしました。管理者としては再発防止と火気注意への注意喚起をより一層強化するとともに、安心してお参りできる環境に努めてまいります。


火災から数日後には雪や雨によって煤も流され、少しずつ色も薄くなってきているところです。現場の管理にあたっている植留緑化土木様にも確認していただきましたが、通常の芝焼きど同様のレベルであり、新芽は問題なく発育していくとのコメントをいただいております。巡りゆく季節と命の中で、これから新しく芽生えてくる若い命を見守っていただければ幸いです。


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