2)なぜ私たちは怒っているか
「女性企業家サミット」は、ヒラリー・クリントン米国務長官の呼び掛けで日米両国政府が主催。APEC加盟21カ国・地域の女性企業経営者ら約330人が参加し、女性の社会進出について議論した。中山義活政務官は、この国際会議のホスト役である経済産業省の代表として歓迎の挨拶に立った。
(経済産業省が作成したホームページ「女性起業家サミット」
http://www.meti.go.jp/policy/trade_policy/apec2010/about/wes.html
による)
女性差別のない男女平等の社会にすることは日本だけでなく、世界共通の意志である。日本は、「女性差別撤廃条約」を批准した。その基本理念のひとつは、性別役割分担意識を見直し、男も女も働き、家事労働も分担していくことである。その趣旨は「男女共同参画社会基本法」にも入っている。日本政府は、こうした法にのっとって政策を執行する責務を担っている。とりわけ政府高官は、その先頭に立って推進することを期待されている。
中山義活氏は、その政府の高官である。その人間が、「起業促進における女性の労働参加と、ビジネスと政府における女性のリーダーシップの拡大を促進すること」を目的とする国際会議で、「日本の女性は家庭で働くことを喜びとしている」「日本女性が家庭で働くことは、文化だ」などと発言したとは! 驚きあきれ、あいた口がふさがらない。このような発言をする人は経済産業省政務官に全くふさわしくないと考える。
さらに、マスコミ報道による指摘や、数多くの批判にも関わらず、彼がその後、公の場で、発言の撤回や謝罪をしていないことにも、さらに憤りを覚える。
また任命権者としての菅総理大臣や、男女共同参画担当大臣からの、これまで何の反応もないようである。このような発言をした中山政務官が全く責任を問われないのは、男女平等推進を「21世紀の最重要課題」と認識していないことの表れであり、深く失望する。