こんにちは、木戸です。
地域差はあると思いますが、東京はなかなか夏らしい陽気が訪れない
今日この頃です。昨年の今頃は地下シェルターに逃げ込みたいくらい
猛烈な暑さだった記憶がありますが。
やはり、夏は夏らしくあってくれないと、野菜の高騰など生活に影響
することもあれば、衣類が売れなかったり売上が伸びるはずのビール
など酒類の売上不振など、ビジネスへの影響も大きいですね。
ん・・?ビール、酒・・・?! そういえば先日、労災認定の裁判例に
画期的な事例を見つけましたので、今回はそれを取り上げてみます。
いつにも増して強引すぎる導入は、酒のせいだと諦めてください。。
■ 飲酒は業務の一環、として労災不支給を取消
このような背景です。
・被災者はホストクラブの従業員(21歳、入社4ヵ月)
・場を盛り上げるため、先輩ホストからの要求で焼酎やテキーラを
一気飲み
・酔いつぶれて泡を吹いている状態で発見され、救急搬送されるも
急性アルコール中毒で死亡
・遺族は労災申請したが、労基署では労災給付不支給の決定
いくらそういう商売とはいえ、酒を飲んだことが原因だから・・・という
理由であろう労災不支給の判断は、分からないでもありません。
ただ、ここにはハラスメント的要素もあったと思われます。
裁判(地裁)での判決理由の中に、『先輩ホストからの飲酒の強要を
拒絶することは極めて困難な状況』『飲酒は売上を伸ばすための行為
にすぎず、業務に伴う危険を防止できなかった』、などとあります。
飲酒を伴うサービス業だからこその判決ですが、似たような事例は
少なくないような気がします。なお、民事の損害賠償では、使用者の
責任が認められ約7300万円の支払い命令が下りています。
それぞれの業種特有の『危険性』はあると思いますので、いま一度
生死にかかわるような重大な事故・事件が起きることの無いように
自社の業務内容を再点検する必要があると思います。
それにしても、居合わせたお客さんには罪悪感が残るでしょうね。。
爺 「これ、アルハラぢゃろ。ワシはこのリスクを重視して、自分の
肝臓を犠牲にしてまで他の連中の酒を飲んであげとるんぢゃ!」
孫 「おぢいちゃん、違うでしょ! しこたま飲んでいるのがバレたら
払わされるからでしょ!他人に酒を飲まれたときは、何ハラ?」