弱者の葬儀支援が第一と、あんしんサポート設立から7年、新聞、テレビで報道して

貰えた事もあって、地域で認知され始めたのが葬儀の依頼数の増加で実感できるように

なってから3年、毎月20名~30名が来館し入会する中で依頼される葬儀形態が明らかに

変化しているのが分ります。

 設立から2年間は、施行数も少ないですが殆ど一般葬で、たまーに家族葬がある程度、

直葬は一件もありませんでした。 今は前橋斎場以外の依頼を受けない事もありますが、

一般葬は年間で数件しかありません。 あとは家族葬と直葬ですが今期を見る限り火葬

だけのお葬式である『直葬』のほうが多くなっているのです。 最も病院へのお迎えか

ら始まり、火葬、散骨、一部永代供養墓33年間保管(読経付)までの全てが揃い一切

追加せずに10万円+税で可能とした70才以上専用パックを設定した事もあるし、その

パックを依頼する人達が増えているからでもありますが、それが老人達の現実なのも

確かなのであり、老人パックを希望する人達が沢山いるって事の証明でもあります。

 ようは年々依頼数が増え、心身は大変になっているけど、単価が下がっているから、

結果として原価が上がり、売上も増えないけど、利益も増えない・・・ 葬儀費用で

苦慮していた人達の役に立て、感謝はされるけど・・・ってのがこの数年でした。

 ところが最近になって突然、今期は結構利益が出てますよと経理を担当している千明

(ちぎら)から言われ、ならば2台ある霊柩車が雨ざらし駐車の為、出動の度に洗車を

しなければならず、2台とも黒塗りの為、雨ざらしだと塗装が綺麗で無くなると実感を

していただけに、2台駐車できるカーポートの設置をすることにしました。


 カーポートが28万円ほど、暴風フェンスも同額程度との見積りに、どちらも30万円

以下で設置可能なら消耗品で経費計上できる。 新車の霊柩車が購入できるほどの収入

などありませんから、できる限り綺麗な状態の維持が利用される家族には納得して貰え

る事に繋がるし、我々にとっても大事に長く乗れないと困るので、念願のひとつでした。

 ところが、業者さんが来て調査確認をして依頼をした翌日の夜、向かいに座っている

千明が突然「あっ違ってた!」と声をあげます。 「ん!? なにが?」と聞き返すと

「利益が、数字が、一桁違って、100万円違って・・・」何を言ってるのか分りません。

落ち着いて分るように話せと改めて聞くと、経費を一桁間違えて打ち込んであったのが

判明したとの事、具体的には110万円の経費を11万円と打ち込んであったようです。

って事は、利益だと思っていた額から約100万無くなるって事で・・・一気に赤字へと

転落した瞬間でした。「ありえねぇー・・・」と言ってはみても後の祭りです。

1桁間違う・・・考えられるミスだし決算前に分ったのは幸いと考えるしかありません。

しかし発注依頼した物をキャンセルしたらキャンセル料が掛かるでしょう。 それなら

車を雨風から守る設備が必要なのは確かだし、今期は4月末まであるのだから、何とか

その費用が出せるように頑張ろうという事になりました。

 だけど葬儀だけは頑張ってどうにかなるものではありません。 だからといって一件

当たりの施行単価を上げる・・・家族に霊感商法や誘導商法のような事を言って上げる

ことなどできません。 今まで築いてきた信用を自ら崩すことになります。

 ただ7年間を振り返ると、何となく言った事が実現しているケースが多いのです。

》ど素人の設立前から5万円火葬を目指す → 3年後に実現

》超少子化の為、散骨場が必要になると考える → 当方で葬儀した方から無償提供

》設立直後、式場より安価な安置室が必要になる → あんしん館で実現

》設立直後、式場は30名程度小さなほうが使い易くなる → あんしん館で実現

》あんしん館設立に我々が出したのは21万円だけ → 家主の法人が改装してくれた

》設立直後、NHKで放送してくれたら最高だねと話す → 4年後8分30秒全国放送

》霊柩車なんて高くて買えない → ネットオークションで購入

》散骨の弱点は彼岸等に手を合わせる墓が無い事、そこで喉仏と少量の遺骨を専用容器

 に入れて永代供養墓に保管する方法を考える → 協力してくれる寺が墓所無償提供

すぐに思いつく事だけを書き連ねてもこれだけあります。 こうして書くと多くの人達

から手を差し延べて貰っての活動なんだと分るし、見て分るように大きな投資は全くと

言っていいほど無い中での7年間・・・だから超低料金で運営できたとも言えます。

 今回のカーポートも、依頼してから間違いに気付く・・・『今設置しておけ!』って

ことなのでしょう。 周囲の人達からは急成長している・・・ 成長率県内一番だねと

褒めて頂きますが、僕にとっては業界の中はどうでも良いこと・・が本音です。

 大切なのは、あんしんサポートを必要とする人達に存在を知って貰える事と、どこの

地域でも同じ内容の支援が可能となる体制が取れることです。 

あんしんサポートの内容、費用を知り、他の葬儀社も同じように知った上で自分達家族

に合う葬儀社を選択するなら、何処で葬儀してもそれで良いと思います。

 今回のカーポート、単純なミスから新設する事になりましたが、また一歩進化できる

結果になってくれるようです。 

 4月末までにカーポート費用が捻出できたら、またひとつくちにした事が実現できる

ことになるのですが・・・その結果は5月以降のブログでお知らせしたいと思います。

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