燃料メーター指針がまで下がらなくなったとのご申告で、修理依頼を受けました。

これなら家の中でできます。 基本、青空整備なのでこのところ、ほとんどなにもできません。

まず原因調査・・・

動作は大丈夫なのを確認したので、分解です。

冷凍庫でキンキンに冷やしてみましたが、針は下がりきりませんでした。

で、よく見ると・・・

赤の矢印部分が浮いて、緑の矢印部分がグイチになっています。

これがヨタハチのメーターに一番多い劣化の現象です。 内部の熱や振動で端子間の絶縁シートが浮いてしまい、端子間が縮んでこの現象になります。

この現象が起こると・・・

針を動かすバイメタルの一部がこのグイチに引っかかります。

青矢印部分その部分です。 この状態でもメーター指針は狂います。 

さらにバイメタルが動けないこの状態でニクロム線から熱が加わるので、バイメタルの変形が起こり指針が狂います。 

このメーターはこの引っ掛かりを直しても針が下がらずバイメタルの変形が進んでいました。

で・・・

この歪んでしまった絶縁紙を平らにしていきます。

写真はすでにかなり修整した状態ですが、まだ不足です。

平らに修正したら、ワニスをしみこませて固めます。

次は、バイメタルに熱を加えて、手で変形させては、冷やしてを数回繰り返して、メーターの針がきちんと全振りするかを何度も繰り返します。

針位置調整の金具を最後に調整して終了です。

この工程は、以前油圧計の調整でも書いたので省略します。

で・・・

とりあえず組立! 裏面の絶縁紙の端子間にひずみの跡が残っているのがわかります。

針は適正位置にきました。

・・・そう言えば、ランプブーツがボロボロです。 

オーナーが気に入るかどうかは解りませんが・・・こうやって体裁を整えます。

生き残ったおしりのゴム部分と、現代の端子ガードゴムを使って、それっぽくします。 

悪くないでしょ・・・最後は実機確認です 

OK 修理完了!

後は、オーナーさんお車に取り付けて確認してみてくださいね。