アメブロさんが「最新の投稿から1週間が経ちました」「最近あなたの周りでどんなことがありましたか?」などと急かすので、何か書かなきゃ。さもないと処刑されそうな勢いだ。
うちは10日にいっぺんの更新で精一杯ですので、それで処刑されたら困るんですけど。
この1週間、私の周りでは・・・なんにもありませんでした。
書くことがないので、ずーっと前のことにしたいんですけどいいですか?
いいですか?
ダメって言われても書きます。
むかし軟式テニス部に入ってたんですが、私の場合はコートの大きさに関係なく「いかにボールを遠くへ飛ばせるか」に命をかける野球脳だったので、真面目にテニスをしたい連中からは一緒に試合したくないって嫌がられてたんだろうなあと、いまになって思ふ。
でも反省はしていません。そもそも、テニス部のくせに本当にテニスの試合で勝とうとすることに納得がいかなかったチアーさんは、練習時、くる日もくる日もボールを打ち返す際にはホームランをかっ飛ばし続けておりました。
みんながやっている、ライン上ギリギリを狙うセーフティバントのような打球には魅力を感じなかったからです。
コートのそばには大きな木が生えていました。その遥か上部の、葉が生い茂った枝に数多くのボールを引っかけ、取れなくしてたのが最も多かったのはチアーさんだったであろうと自負しております。
ボレーの練習時には「打ち返した球が隣のラインのやつに当たると10点ね」などと、勝手にオリジナルの遊びを作って仲間うちで遊んでおりました。
顧問の先生を直撃すると300点。さながらスペース・インベーダーのUFO扱いであります。だから先生が通りかかると「来た来た、UFOが!」と、いつもは真面目組の高木くんまでもが興奮気味に狙っていたものです。
「でも怒られたらマイナス500点な」
UFOを撃ち落とすには、それなりにリスクが伴います。
この顧問の先生というのは私らの代から就任してきた人で、それまでがとくに実績のなかった我が校のテニス部を強くしてやろうと意気込んでる様子でありました。練習時間は同校における他のどの部よりも長く、休みも少ない。某強豪校の、二親等クラスでも祖父母の葬式程度では休めないルールを口にするほどで。水? もちろん飲ませてくれませんよ。
そんな先生に、ある日チアーさんは呼び出されたことがありました。どうやら先生は、100m走や長距離走のタイム、懸垂や腹筋の回数など、体育の授業でおこなった記録を見てきたらしいのだ。
「おまえはなんでそうなんかのぅ? 運動神経はええんじゃけどのぅ・・・」
先生は、テニスで勝つことにまるで興味を示さない私が理解できないのか、ひたすら首をひねっておられる。
先生の言葉に、いっこ上で主将の平野くんは「うそーっ、おまえ運動神経よかったん⁉ 」と、信じられない顔をしてこっちを見る。
やべぇ、バレちまったか。
あのね、テニスの最中に野球のことばっかり考えてたわけではありませんので、そこは安心してください。
いちばん考えてたのはプロレスのことでしたから。
思えば、そのもっと前は剣道教室に通っておりました。
この教室では試合になると同学年同士をトーナメント形式で競わすのですが、そこで上位に入るのは、だいたい自分らよりも1~2年キャリアのある人たちで占められていました。それが、だんだん私でもいい勝負ができるレベルになってきたんです。
しかし私の場合、勝つことには興味がありませんでした。というか、強いと思われてしまったら練習が厳しくなると考えていたので、なるべくならさっさと敗退しちまいたいといつも目論んでおったのです。
ところがです。このころの私は努力しなくても勝ってしまう人だったのですよ。学校の成績も悪くなかったですし、人前では明るく振る舞ってたので黙ってても人が集まってくる人気者でした。人気者ゆえに選ばれてしまう学級委員の指名を唯一、断わったのは私だけでしたけどね。
こういうの、あんまりよくないですよ。
剣道の試合もそうでした。強くはなりたくないと思いつつも、なぜか勝ってしまうんですね。
その日はトップ3の常連だった千崎くんとの対戦。彼に勝てば3位は確定、賞状をもらわされてしまいます。ここは、なんとしても負けなければ・・・というか、さすがにこのクラスには勝てるとは思っていませんけどね。
この試合で私は、面を打つフリをしながら胴を打つという、かなりベタなアクションを試みました。こんなの、いくらなんでも千崎くんが騙されるとは思えませんからね。
ぱちーん。
千崎くんは、ものの見事に引っかかりました。面を打つと見せかけた私の動きでまともに反応し、腕を上げてガラ空きになった胴へ私の竹刀が入ってしまった・・・勝ってしもうたのです。
困るよ、そんなの。
運動会では足が速いと一般の徒競走への参加は免除され、そのかわりリレーの選手に選ばれてしまいます。そうなると他人より早く登校することになり、全学年で合同の練習に強制参加させられます。
なによりも朝起きが苦手な私にとって、こんな苦痛はありませんでした。
ちなみにこの練習、走ることよりも行進のほうを重視したような内容でした。この学校は、やたらと軍隊みたいな指導をしたがる風潮がありましたからね。
もうこのころから兆候はあったと思います。人に勝ったって、面倒なことが増えるだけだと思うようになってます。
そもそもこれらの競技って、自分がやりたくてやるんじゃなくて、拒否権がないようなシチュエーションで参加させられてたのばっかりでしたからね。
テニスをやるころには勉強はやらないし、なにをやってもうまくいかなくなりました。性格も、すっかり暗くなってしまいました。孤立してることも多かったです。
ただ、ある部分に関しては頑固でした。私には、たぶん『スクール☆ウォーズ』式の洗脳教育は通用しなかったと思います。でもそれは、世間でいうところの、いわゆるダメ人間にカテゴライズされることでもありました。
しかし。
ダメ人間だけど、そうなったのを後悔したことはありませんがね。
自分で選んだことですからね。
いまでは他人に誇れるようなものは何ひとつありませんが、逆にエリート街道まっしぐらの人は気の毒に思えることが多いです。
あのまま誰からもチヤホヤされるような人生を続けてたら、世間的にはダメ人間と思われなくても内容的にはクズ人間になってた可能性が高かっただろうと思います。
そして、いつか私はパンクしていたことでしょう。
勝手に誰かが作った競技に参加させられ、そこでトップ争いを続けなきゃならないような人生だったら生き地獄ですからね。とっとと脱落してヨカッタヨカッタ。
私には、ダメ人間になれる才能はあったようです。
人間やってると、その時どきでいろんな道があり、どの道を歩くかで成功もすれば失敗することもある。
でも本当は成功や失敗といった結果にはそれほど意味はなくて、自分が選ぶことにこそ大きな価値があるんでしょうね。
なんか、書かなきゃいけない大事なことをいっぱい割愛してしまってるような気がしますけど、まとめるのも面倒になったので、もうこれで終わりにします。
面胴な小っ手。
気が向いたら加筆するかもしれませんが、しないかもしれません。
そうそう、またテニスをやることになっても勝つことにムキになる人にはなりたくないですね。そうなったら勝つか負けるかしかなくなってオチがないのでつまんないんです。
テニスコートそばに生えてた木の上部には、いまも私が打ち上げたホームランボールが残ってるのだろうか?🎾
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