西城秀樹さんの歌がめっちゃくちゃ上手い。

最近ではこの認識も、かなり浸透してきた気がします。
そのうえで、秀樹さんは私達の魂ごと揺さぶるような歌声を沢山残してくれているのですが、
その魂レベルのお話は語るときりが無くなってしまうので、ここではあくまでも技術的な面に割り切って語りますね。

じゃあ、秀樹さんの歌の、何が凄いのか。
勿論、多種多様自由自在のビブラートもそうですし、マイク割れる声量もそうですし。
でも、個人的に、ちょっと歌をかじってる私が、これ凄いな、真似できないな、と思うのは
音程と言葉の立ち上がりの速さ・正確さ
です。

どういことかと言うと、
まず、音程について。
下からのずり上げずり上げなく、音程の真ん中をドンピシャで捉えることができます。
それを瞬時に音声化することができます。
秀樹さんの歌を聴いていると、レコードはおろか、生歌唱においても本当に不必要な音のずり上げ・ずり下げが無くて、耳にすっと音階が入ってきて気持ち良いのです。

かつ、

言葉について。
言葉は音節の連なりであり、音節は更に子音+母音で成り立っていますが(日本語の場合)、
秀樹さんは母音の立ち上がりがめちゃくちゃ早いのです。
子音から母音への移行が、そうですねぇ…例えるなら、一般の人の足の速さとウサイン・ボルト氏の足の速さぐらい差があるのです。
元々の母音自体が明瞭ということもありますが、子音を発音してる時にもう母音の口の準備が出来ているので、言葉がもっさりせず、歯切れが凄く良くなります。

だから、秀樹さんの歌は聴き取りやすいのです。
↓のような、音程を取りにくい曲も言葉をしっかり立てながら、音程の不必要なずり上げ・ずり下げ無く、ビブラートで誤魔化すこともなく、正確に音を取れるのは、そんな理由があるからなのだと思います。

美しき言葉を From 「BIG SUNSHINE」
https://youtu.be/UcisxqM63GA



どちらかだけでも出来る人を探すのは難しいのに(特に言葉の方)、
音の軸と言葉の軸、両方で見て、
両方がこんなに立ち上がりが速くて正確な人は、本当に稀有です。

これはなかなか真似できないし、正直プロと呼ばれている人でも連れてくるのは難しいですね。
(←お前は何様だw)

ということで、かの名優ダニー・ケイが残した、舌がこんがらかりそうな珍曲「チャイコフスキー」を歌える人は、日本人ならこの人しかいない!と謎の太鼓判を押し、去ります💨

ダニー・ケイ 「チャイコフスキー」

次回予告:めっちゃ長文です。近日公開。