アニパパの言葉に動かされ、

すぐに新しい子を迎えに行った。

オーナーの顔は見たくない。

店内に入り、店内奥にあるペットが陳列するショーケースの

場所に行く、ミニシュナが何匹か展示してあった。

でもその子らを素通りして、何気にさらに

店内奥に進んだ。

段ボールをガサガサする音がする。

その音のする段ボールに近づく。

足元の段ボールを見る。

可愛いミニシュナが段ボールから這い出ようと

必死にジャンプしてもがいていた。

何度も何度も・・・・

思わずその子を抱き上げ、抱きしめる・・・。

迎えに来たよ。

この子じゃないと言われてもこの子を連れて帰る。

意味なくそう思った。

もう、二度と辛い思いはさせない。

この子に降りかかるこの世にあるすべての

苦しいことから、絶対に守ってあげる・・・。

そう誓った。

後ろからオーナーと、アニパパがやってきた。

オーナーが「ああ・・その子です。よく分かりましたね。」

オーナーが親し気に話しかけてきた。

その言葉を無視して私はそのまま無言で出口に向かって

車に戻った。その子を胸に抱きしめたまま・・・。

それがアニーだった・・・・。

その後、アニパパとオーナーが何を話をしたのか

知らない。

私の膝の上で可愛い目をして私を見つめる

その子を何度も抱きしめ、泣いていた。

ごめんね。ごめんね。

遅くなってごめんね。

もう大丈夫。大丈夫だよ。

幸せになろうね。

そこから16年と半年。

片時も離れず、アニーと幸せに過ごした。

うちに来てから、アニーがすぐに病気になった。

迷わず病院に行った。またインフルと言われた。

あのペットショップに蔓延していたのだろう。

すぐに入院させ、適切な処置を行ってもらった。

すぐに回復した。

ペットショップにはアニーを引き取った日から連絡を

していない。

もう、あんなところと関わりになるのは嫌だ。

それからアニーは15歳になるまで病気知らずだった。

病院は年に一回のワクチンと狂犬病と、健康診断のみ。

フィラリアの薬も一年分もらっていた。

アニーが8歳になった時にペット保険に入った。

確か、当時ペット保険に入る最後の年齢だったはず。

それはアニーが亡くなるまで更新した。

そのおかげで、ずいぶん助かった。

心臓が弱くなり、毎月お薬代に3万円かかるところ

ペット保険のおかげで半額のみの負担だった。

ペット保険に加入したと同時に別に毎月3千円ずつ、

アニー貯金を始めた。

もう、費用がかかるからと逃げ出したくない。

そんな思いはしたくなかった。

アニーを苦しめない、絶対に辛い思いはさせないと

誓ったから・・・・。

わずか一週間しか一緒にいられなかった

アレックスが教えてくれた。

ありがとう。

またいつか会おうね。

アレックスのおかげで、アニーと出会えた。

ありがとう・・・。

アレックスの写真はないけど・・・。

アニーも私も幸せに過ごせたよ。

小さかったな・・・アニー

ねずみ？と言われていた頃だ・・・。

ぬいぐるみと間違えられていたころだ・・・

そして・・・・こんなに大きく可愛くなりました

アニーを迎えた時②･･･