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仏ルモンド紙「モンサントの遺伝子組み換え食品に毒性の疑い」 jeudi 20 septembre 2012

Un OGM de Monsanto soupçonné de toxicité





メスには乳房に腫瘍、オスには肝臓や腎臓障害、そして両方の性で寿命の短縮・・・ Food and Chemical Toxicology誌の次号に掲載される予定であるカーン大学の生物学者ジル・エリック・セラリーニ[Gilles-Eric Séralini]が行った研究が物議を醸している。と言うのも、ラットを対象に行ったこの研究は、モンサント社が商業化している遺伝子組み換えトウモロコシ(別名NK603、日本では2001年に認可されている)の摂取が、(遺伝子組み換えトウモロコシが耐性を持たされている除草剤ラウンドアップとの組み合わせのあるなしに関わらず)有毒な効果を持つと初めて主張するものだからである。

研究者達はとりわけ野心的な規定の実験を実現させた。対象は200匹以上のラット、実験期間は2年間。これらのラットには遺伝子組み換えトウモロコシ(除草剤とセットで栽培されたものと、そうでないもの)を三段階の異なる分量(11%、22%、33%)混ぜた食事がそれぞれ与えられた。

さらに別の三つのグループに、遺伝子組み換えトウモロコシとは組み合わせずに除草剤のみを、量を同様に増加させながら与えられた。それぞれ20匹のラットから成る合計9つのグループ(遺伝子組み換えトウモロコシを与えられたグループ3つ、遺伝子組み換えトウモロコシとラウンドアップを組み合わせて与えられたグループ3つ、ラウンドアップを与えられたグループ3つ)が、遺伝子組み換えトウモロコシに最も近い種類を除草剤を使用せず栽培したトウモロコシを与えられた対照グループと比較された。


上昇した死亡率





すべての実験グループ群において、対照グループに対する最も明確な差が現われたのは1年後だった。オスの間では肝臓のうっ血や壊死が2.5~5.5倍多かった。また重度の腎臓障害も1.3~2.3倍現われた。また対照グループに対してすべての実験グループにおいて乳房の腫瘍が多く監察されたが、その現われ方には必ずしも統計的な意味性は読み取れなかった。

死亡率も、すべての実験処置を加えたグループで上昇した。対照グループの平均寿命は624日、メスにおいては701日であり、「平均寿命を過ぎた後の死因はすべて寿命によるものと見なされる」と研究者達は書く。「この平均寿命に達する前に、対照グループではオスの30%、メスの20%が自然死したのに対して、遺伝子組み換えトウモロコシを与えられたグループのオスの50%、メスの70%が(早期)死亡した。 」

また、発見された健康被害の過半数が、ラットの与えられていた遺伝子組み換えトウモロコシまたは除草剤の量とは比例していないと研究者達は指摘する。このように量と生物学的な反応との間に相関関係の見られないケースは(少量の摂取によっても大量摂取よりも大きな影響が発生する可能性がある)、今ではホルモン体系を乱す物質において詳細に記録されている。

つまりラウンドアップは内分泌液のかく乱物質と似たような作用を持つと考えられると研究者達は言う。ただし、この説明によっては遺伝子組み換えトウモロコシのみを与えられたラットに監察された健康被害の原因を明かすことは出来ない。遺伝子組み換えトウモロコシの遺伝構成は癌の発生を予防する効果のある芳香族アミノ酸の合成に必要な酵素 (ESPS synthase, EPSP synthase と呼ばれる)の変容を誘導するのではないかと研究者達は考える。このアミノ酸の生産が減少することから、遺伝子組み換えトウモロコシのみを与えられたラットにおいて発病の増加が観察された事実が説明できるかもしれないと彼らは言う。