カウンセリングを受けたことがない方もたくさんいらっしゃるかと思います。
私は個人カウンセリングとグループカウンセリング、箱庭療法を受けたことがあるので雰囲気だけでも分かれば、と思います。
最初に受けたのが個人カウンセリング、いわゆる普通の心理カウンセリングです。
本当に、本当にドキドキでした。
今まで誰にも自分の話をしたことがなかったのに、それをいきなり話すなんて…
正直、ものすごい覚悟を決めて行ったのを覚えています。
3畳くらいの部屋に通されて、床にテーブルが置いてある。
そこにカウンセラーさんと二人になりました。
最初はお茶を勧めてくれて、ハーブティーを飲みながら、気持ちを落ち着かせて。
もちろん緊張が解けたわけでもなく、表情がこわばったままでしたけど(笑)
本当に覚悟を決めて行ったので、しゃべり始めたら止まらなくなりました。
幼稚園、小学校~高校、大学であったことまで、どんどんしゃべってました。
子供のころからアトピー性皮膚炎がひどくてボロボロ、喘息もあって運動も出来ない。
幼稚園や、その前のことまで覚えています。
お風呂に入ると、アトピーで掻き毟ったところがすごくしみる。
外で遊んでも、走ったりするとすぐ喘息の発作が起こる。
今思えばHSPの気質だ、と分かりますが、周りの感情やささいなことに全て敏感に反応していました。
こんな状態が中学くらいまで続いたため、いじめられていました。
そんな自分を恥じ、自分自身の存在感を消して、ただただ目立たないように、気づかれないように過ごすのが習慣になっていました。
別に同情してもらいたくて話したわけではないのですが(共感してくれるのは知ってましたけど)、話し始めたら止まらなくなってしまいました。
そんな自分を、別に慰めたり、励ましたりするわけではなく、ただただ共感しながら聞いてくれたのがすごくうれしかったです。
その日は、すごく強かった孤独感にアプローチするために、絵画療法をすることになりました。
実は絵を描くことも苦手だったんですけど、多分やるだろうなと予想していたので、思いのほかすんなりと書くことができました。
一応テーマが「木」で(やっぱり)、イメージは出来ていたので描いたんですが、根元が傷だらけにされ、樹液が出ている一本の樹。それでも成長して、枝を張り葉をたくさん茂らせている…
特に解説はなかったですけど、その描いた樹に向かって色々きいてくれました。
「傷だらけになっているこの樹は、どんな気持ちだった?」
「ボロボロにされているのに、枝をたくさん出して葉を茂らせている。よく頑張ったね」等々
絵に描いた樹に話しかけているだけなのに、まるで自分が「樹」になったような気持ちになり、ずっと封印していた涙が出ました。
そして、この樹に、たくさん実をつけてくれました。
その実は周りの土の上にもたくさん…。
「今まで一生懸命葉を茂らせ、生きてきて、こんなに実をつけてる。この実からどんどん他の芽が出たり、この実をしっかり認めてくれる人もいるんだよ。」
「今は1本しか樹を描かなかったけれど、これからどんなふうになりたい?」
…言葉に詰まりながらも、たくさんの樹に囲まれていたい。というような内容のことをぽつりぽつりと言っていました。
周りの人すべてが自分を認めてくれない、独りで生きていかなければならない、と思っていたのがやっと解かれた瞬間でした。
このときのカウンセリングが1時間でだいたいこんな流れで話は終わりました。
ほとんど自分のことを書いただけなので、カウンセリングの流れは分かりにくかったかもしれませんね。
ただ、自分でどんなひどい過去を持っていても、どんなに醜い心を持っていると思いこんでいようとも、カウンセリングでは必ず受容してくれます。
受容してくれる人がいる、と感じる事ができ、一時は自殺を考えたこともあったのが、もっと生きていていいのかな、と思えるようになりました。
うつ病の症状の一つである「孤独感」は、薬ではほとんど効果がありません。
もしうつ病で、もしくはうつ病でなくても、何かさみしさを感じるとか気になることがあったら、ぜひ一度カウンセリングを受けてみるといいと思います。
長くなってしまいましたが、最後まで読んでくださった方、どうもありがとうございました。