ロマン・ポランスキー監督、『おとなのけんか』に続き、またまた戯曲が原作なんですね。
今回は出演者2人だけで、場面も舞台だけという、いかにも戯曲という感じがいたします。
素のワンダと役を演じている時のワンダの切り替わりが見事というか、ガムをくちゃくちゃ食べながら強引いオーディションを迫るワンダは最初こそ不愉快な女性でしたが、段々魅力的に見えてくるんですよね。このあたりはエマニュエル・セニエの演技が良かったです。
マチュー・アマルリックはどことなくポランスキーに似ていて、なんとなく密かな変態趣味を持っていそうなポランスキーのイメージとかぶります。
というか、エマニュエル・セニエってポランスキーの嫁か!
まんま実生活を映画にしたんとちゃうんか? なんて気がしちゃいます。
そんな感じで極めて個人的趣味っぽい映画に思えるんですよ。
面白いかどうかはちょっと微妙ですが、『フィフティ・シェイズ・オブ・グレイ』の中途半端なSMよりは面白いと思います。
ネタばれ
額面通り受け取ると、女に対してどS願望を持っている男が、女神に裁かれるお話のように感じますが、どちらかと言えば男のどM願望が、女神の出現で露になり、放置プレイという究極的なご褒美をもらうお話ともとれて、なんちゅーか、勝手にやっておくれ!って感じです。
