【始まりの続きだ】

前回のお話はこちら

 

私だ。こん平と呼ばれているものだ。

このささやかな館、シェルターと言うらしいが、
今、私は猫達の中で一番長く滞在しているようだ。
そしてそれはあまり歓迎するべき事項ではないらしい。
 
おばさんに言われて、私自身の事を語る事にする。
本来謙虚で思慮深い性格の私がそんな事をするのは本意ではないが、
家族を見つけるためには致し方ない。

今日は次の日の日記を読み解いてみよう。

 

2015年1月30日

昨日、別のアジトに私は移された。

 

連れてこられたのは小さな部屋で、
また私は牢に入れられた。
連れてきた婆が水と食べ物らしき物を差し出すが、
匂いがわからないので、
毒を盛られているか、判断できない。
私が黙っていると、突然皿を目の前に突き出した。
誇り高い私がそんな事をされては我慢ならず、
婆の手に一太刀浴びせてやった。
反撃して来ないところを見ると、
やはり弱そうな婆だ。

大丈夫、とりあえずここで休んで、
回復したらコイツを倒して外に出ることにしよう。

しつこい婆の視線から身を隠し、
しばし眠ることにする。

 

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思い返せば、あの婆、私が爪を出しても牙を出しても

嬉しそうにしていたな。

よほど特殊な性癖でもあるのか…

なぜだろう、いまシェルターちょーとか呼ばれているあの婆、

よく似ているな…