黒木 秀子のブログ
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遺跡発掘ボランティア

 エルサレム観光の続きを書きそびれているうちに、遺跡発掘ボランティアに参加するために、下ガリラヤにあるキブツ・エン・ドールに着く。8月7日。花の日。


  一夜あけて今朝は5時出発で、発掘現場のテル・レヘシュへ。

 発掘団長の月本先生の車に乗せていただき、「あれがタボル山、これがタボル川、レヘシュ川、あ!あそこに亀が!」と、初めての私にもわかるように案内してくださる。


 発掘の現場は、驚くことばかり。

 まずもって、土器の破片がこんなにも出てくるなんて。それから、石器も出てくるなんて。動物の骨も。そしてとても熱い。

 

カフェ・ヒレルとシーフードレストラン

 ハダッサ・メディカルセンターは、日本で言ったら大学病院と療養施設を数個集めたような規模。エン・カレムという、エルサレム西の丘の上を「占領」している。

 だから、そこには、大きなショッピングモールが併設されている。大勢の人が集まる場所には、飲食、日常品のお買いもの、お見舞いのお花、おもちゃ、それに本屋、アクセサリー屋、下着屋・・・・必要だ。

 

 というわけで、「イスラエルのスターバックス」と称される、カフェ・ヒレル(hillel)に入った。Kosher(ユダヤ教の食物規定に従っています)の大きな表示。

 ツナサンドとアイスコーヒー。日本でもこのまんまで開店できそうな雰囲気のお店。ウェイトレス、ウェイターの若い子の制服は、黒のトップスに黒のジーンズかスパッツ、それに、赤い横線の入った黒のエプロン。おしゃれ。


 エン・カエルからバスでエルサレム新市街へ。

 夕食は思わず、シーフードレストランへ入ってしまった。旧市街のアラブ風ファストフードと、新市街に軒並みのイタリアンレストランにちょっと飽き、かと言って、今や空前のブームといわれているらしい「スシ」バーに入る気もしないため。

 何も考えずにそのお店に入ったが、メニューを見てびっくり。エビ入りサラダに、カニ肉のサンドウィッチ、ムール貝のガーリック蒸し・・・・こんなアンチKosherなお店が堂々と営業しているんだ!

 よく見渡すと、隣のレストランにはキッパー(ユダヤ教徒男性が頭にかぶっている小型円形のふちなし帽子)の人たちがたくさん座っているのに、こちらの店には見たところユダヤ教の人はひとりもいない。アメリカナイズされた、おしゃれなカップルがムール貝の大ドンブリを平らげているばかり・・・。

 焼き鮭(サーモンステーキ)と、思わず注文してしまったイカリング(カラマレス)フライを美味しく食べる。


※ レビ記11章9節~11節

  水中の魚類のうち、ひれ、うろこのあるものは、海のものでも、川のものでもすべて食べて良い。

  しかしひれやうろこのないものは、海のものでも、川のものでも、水に群がるものでも、水の中の生き物は

  すべて汚らわしいものである。これらは汚らわしいものであり、その肉を食べてはならない。


 


ハダッサ・メディカル・センター

 エルサレム郊外にある巨大な医療施設、ヘブライ大学付属ハダッサ医療センターへ。

 広大な敷地に、多くの建物。全体像はよく見えないが、救急医療施設、母子センターあたりをうろつく。そして、「お目当て」のシャガール・ウィンドウへ。


 イスラエル建国後1951年に建設されたこの国立医療施設内にシナゴーグ(ユダヤ教会堂)を作るにあたり、ユダヤ系フランス人であるマーク・シャガールにその窓の制作を依頼したところ、シャガールは「自分がイスラエルのために何か役に立てる日が来るのを待っていた」と、快諾したという。


 病院施設全体がアメリカのロスチャイルド財閥を中心とする寄付で建築されたらしいが、その中に建てられるシナゴーグへも多くの人たちが寄付を行っている。その人々の名前はシナゴーグの壁に刻まれ、また、会堂内のパソコンモニターで繰り返し流されている。

 会堂中央の大きなテーブルにかかるクロスも、正面の、トーラーを収めた聖櫃の掛布も、エルサレムスートン色(うすピンク)のタペストリーでつくられた寄贈品だ(アメリカの作家による)。


 説教のための台も、会堂中央にある。周りの席から数段、階段をくだったところに説教台がある作りは、ユダヤ教会堂でも非常にめずらしい造りだという。

 1945年終戦、1948年建国、戦争を経て、新しい国の国民のために作られる病院では、ホロコーストを頂点とする同胞の苦難の歴史に終止符を打つものでありたいと、その苦難の淵から神に呼び掛ける心を形に表したものだという。すなわち、会衆たちのうちの一番低い位置からラビは神に語りかけるのである。

   深い淵の底から、主よ、あなたを呼びます。(我、深き淵より)

   主よ、この声を聞き取ってください。

   嘆き祈る私の声に耳を傾けてください。    詩編130-1~2


 さて、シャガールのステンドグラスは、シナゴーグを囲む窓全体に、12枚に分けて造られている。それは一枚一枚がイスラエル12部族を象徴的に表現している。

 写真がうまくアップできないのが残念。

 この続きは、また。

 

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