ステップアップのデメリットは2つあります。
その第1は、治療を進めて行くうちに多くの月日が経過してしまうことです。
タイミング法を1年行った後に、人工授精を5~6回行うと、あっという間に2年位の歳月が流れてしまいます。
つまり、2歳年を取ってしまうわけです。
もうひとつのデメリットは薬剤の弊害です。
薬剤による排卵誘発を長期間続けていると、女性のホルモンバランスを崩し、かえって妊娠しにくい状況を作り出すことにもなるのです。
これらのデメリットを回避する方法のひとつが、ジャンプアップという考え方です。
不妊治療は結果がすべての医療ですから、年令や不妊の原因を考慮しながら、患者であるカップルが妊娠に最も近づく方法を選択することが大切です。
ステップアップ法はそのための選択肢の一つに過ぎないということを認識すべきでしょう。