結婚したカップルの10%、10組に1組が不妊に悩んでいると言われています。
この現実を背景にして、体外受精(IVF)等の高度生殖医療によって誕生する子どもの数は年々増え続けています。
日本で高度生殖医療によって生まれた子どもの総数は、2002年末に累計で10万人を突破しました。2003年の1年間には17400人が誕生しており、生まれてくる子どもの65人に1人が高度生殖医療によって誕生しているのです。
しかもその数は年々増加しており、2016年の今、30人に1人に近い割合になっています。
小学校のどのクラスにも高度生殖医療によって生まれた子どもがいるということが現実となっているのです。
一方で、高度生殖医療の中心である体外受精での妊娠率はこの10~20年ほどは20%前後で横ばい状態です。
体外受精によって誕生した子どもの数の増加は、その医療を受ける人数が増加していることによっているのです。
体外受精での妊娠率が20%前後ということは、この医療を受けても5人に1人しか妊娠できないということです。
更に妊娠に至った場合でも流産する確率も高いので、1回の体外受精で子どもを抱いて帰れる確率は約15%、おおよそ7人に1人だということは理解しておかなければなりません。