昼食の後、強い眠気を感じついウトウトしてしまった経験はありませんか?
そのような状況を避けるために食べる順番やスピードを意識することで改善する可能性があるといいます。
糖尿病の専門医によると食後に強い眠気があり糖質疲労が疑われる場合、多く見受けられるのは太っているわけでないのに〝血糖値が高い〟ということなのだそう。
インスリン分泌量は少量であるため太りにくいものの、インスリンの分泌が遅れる〝インスリン遅延分泌〟があるため食後に血糖値が上がりやすい特徴があるのだそう。
このことが食後の眠気や疲労感につながるとのこと。日本人は体質的にインスリン分泌が少ない上にインスリンの遅延分泌も多くみられるのだとか。
これらを回避するために有効なのが①脂質を先に摂るオイルファーストと②糖質を最後に摂るカーボラストを徹底することだと糖尿病専門医は伝えています。
主菜・副菜の中から脂質を先に摂るとインスリン分泌を促すGIPというホルモンが分泌され、インスリン遅延型では糖質を本格的に摂取する前にGIPが先立ってインスリンの分泌を促すことができれば食後の血糖値急上昇をセーブすることにつながるといいます。
また、糖質を最後に摂るようにすることで食後の高血糖をさらに免れることができます。厳密に言うと、GIPの効果が活用されるためには脂質を摂って20分程してから糖質を摂るのがベストとのこと。
食後高血糖に陥っている可能性が高いのは
・食後に強い眠気を感じる
・糖質(ごはん、麺類など)を先に食べる
・早食いが癖になっている
・太っていないが血糖値が高い
などが挙げられ、要注意です。
《糖尿病患者の食事に関する研究》
■糖尿病患者16人が3日間同じ食事内容でランダムな順番で摂取。
①カーボファースト(糖質を最初に食べる)
②カーボラスト(糖質を最後に食べる)
③サンドイッチを食べる
の3つで食後血糖値を比較し、【カーボラスト】が最も上昇が抑えられたという結果に。
ところで、過去に学校給食において献立のごはん(もしくはパンや麺類)・おかず(主菜、副菜)・汁物・牛乳を三角形を描くように食べる〝三角食べ〟が推奨されていた時期がありました。
血糖コントロールが叫ばれている昨今ではふさわしくないといわれています。
ごはんやパンなどの糖質をおかずを食べた後にすぐ摂ることになるため、食後血糖値に陥り、眠気・疲労とも生じやすいという見解。
そして、もう1つ意識したいのが【早食いせずゆっくりよく噛んで食べること】
早食いだとGIP(※)が効果を発揮する前に食事を終えてしまったり、最後に糖質を食べ始めるまでの時間が短くなってしまったりします。
すると、食べ過ぎてしまったり、食後高血糖につながりやすい状況に至ります。
※GIP
インスリン分泌を促すホルモン。
インスリンは血糖値を下げる働きを持つ。
《推奨したいこと、注意点》
◆オイルファースト(脂質を先に摂る)
◆カーボラスト(糖質を最後に摂る)
◆三角食べを避ける
◆よく噛んで食べる
今回は食後の眠気を回避する〝新〟ルールについてご紹介しました。
ご紹介した内容を参考に食後のパフォーマンスUPに活かしていただければと思います。