【セカンドミール効果】とは。。。
GI(※グリセミック・インデックス)の提唱者ジェンキンス博士が発表した概念。
最初の食事(ファーストミール)が次の食事(セカンドミール)の血糖値に影響を与える現象を指す。効果は4〜5時間とされている。
具体的には、朝食で糖質が少なく食物繊維が豊富な食事を摂ることで朝食後の血糖値が抑えられるだけでなく、昼食後の血糖値の上昇も緩やかになるとされる。
※GI(グリセミック・インデックス)
ブドウ糖の血糖上昇率を100として食品ごとに比較した際にどれだけ血糖値を上昇させるか数値化したもの。
低GI:55以下 中GI:56〜69 高GI:70以上
低GI食品の特徴:
食物繊維が多い、酸味がある、精製されていない炭水化物
・低GI食品を摂ることで血糖値の上昇が緩やかになり、糖を脂肪に変換するインスリンの分泌を抑えることができる
・低GI食品は腹持ちが良いため食べ過ぎを予防できる
・低GI食品を摂ることで〝次〟の食事の血糖値の上昇を抑えることが期待できる
Ex)
パスタ、日本そば、ライ麦パン、全粒粉パン、雑穀、玄米、オールブラン、春雨、さつまいも、海藻類、きのこ類、バナナ、りんご、みかん、グレープフルーツ、いちご、メロン、ゴボウ、玉ねぎ、ブロッコリー、トマト、葉物野菜、ピーマン、牛乳、チーズ、ヨーグルト、バター etc
《セカンドミール効果のメリット》
・血糖値の急上昇を抑えることができる
(仕事や勉強などのパフォーマンスUP➡️強い眠気を予防、疾病予防)
・太りにくくなる
・イライラや落ち込みなどのメンタル面の不調を緩和する効果がある
《セカンドミール効果のメカニズム》
・たんぱく質を摂ることで骨格筋の刺激になり、筋肉での糖の吸収が盛んになり血糖値の急上昇を抑えることができる。
・食物繊維を多く含む食事を摂ることで胃や腸での糖の吸収が緩やかになり血糖値の急上昇を抑えることができる。
特に発酵性食物繊維がセカンドミール効果に大きな影響を与えているのではないかといわれている。腸内細菌は発酵性食物繊維をエサとして〝短鎖脂肪酸〟をつくり、これが大腸の上皮細胞に作用して血糖値上昇を抑制するホルモン〝GLP−1(グルカゴン様ペプチド1)〟の分泌を促す。
このGLP−1が血液を介して膵臓に働きかけることでインスリン分泌が促されるというメカニズム。
《発酵性食物繊維と含まれる食材》
発酵性食物繊維はそれぞれ腸内で発酵する場所や時間・善玉菌への作用の仕方が異なるとされる。良い腸内環境を保つには様々な種類を摂取する必要があるのだそう。
・βグルカン(水溶性食物繊維)
もち麦、オートミール、舞茸、椎茸、マッシュルーム、パン酵母、黒酵母 etc
・ペクチン(水溶性食物繊維)
キウイ、りんご、柑橘類、バナナ etc
・イヌリン(水溶性食物繊維)
ゴボウ、らっきょう、玉ねぎ、にんにく、菊芋、チコリの根 etc
・オリゴ糖
バナナ、玉ねぎ、ネギ、豆類、ゴボウ、にんにく、アスパラガス、ブロッコリー、とうもろこし、はちみつ etc
・アルギン酸(水溶性食物繊維)
海藻類(特有のぬめりから摂取できる)
・ヘミセルロース(不溶性食物繊維)
全粒粉、小麦ふすま、玄米、豆類、ゴボウ etc
・難消化性でんぷん(レジスタントスターチ)
①不溶性②水溶性を兼ね備えている
①便のかさを増やして便通を良くする
②善玉菌のエサになって腸内環境を良くする
豆類、いも類、冷やご飯、おにぎり、寿司、パスタ(冷めたもの)、オートミール、全粒穀物、とうもろこし、グリーンバナナ(熟していないもの) etc
今回は血糖値コントロールに効果的な【セカンドミール効果】についてご紹介しました。
先述したようにセカンドミール効果を意識すると仕事や勉強などのパフォーマンスUP・健康維持やダイエットに良い影響が期待できるといわれています。
ご紹介した内容を参考に1日を通した食事の仕方・内容を見直されてみてはいかがでしょうか?