冬の時季に流行るインフルエンザや風邪が回復傾向にあるにもかかわらず咳の症状だけが残って長引いてしまうという訴えを昨年の秋頃から現在に至るまでよく耳にします。
咳と言っても実はいくつかタイプがあり主に3つのタイプに分類されます。そこでタイプ別に対処法をご紹介します。
【1】黄色っぽい痰が出るタイプの咳
➡️身体に余分な熱がこもっている
余分な熱と水分を取り除くことが必要
◎身体の熱・痰を取り除く食材を摂る
ゴボウ、ゴボウ茶、ドクダミ茶、ハト麦茶 etc
【2】白い泡状の痰が出るタイプの咳
➡️冷えが原因で身体を温める必要がある
◎身体を温めて痰を取り除く食材
生姜、長ネギ etc
【1】【2】共通するポイント
・体内に水分を溜め込む食材を避ける
(脂っこい食事、塩分の多いもの、ナッツ類、砂糖、牛乳、餅 etc)
・痰を出しやすくする食材を摂る
(大根、紫蘇、きのこ類、海藻類、蓮根、里芋、カリン、金柑、柑橘類の皮、梨、いちじく、はちみつ、杏仁豆腐、松の実 etc)
【3】痰が出ない空咳タイプ
乾燥により粘膜に潤いが少ない状態。
潤いを補う食材を摂る。
東洋医学においてa)白い色の食材(肺を養う)、b)酸味のある食材が効果的とされる。
a)大根、白菜、長芋(※)、蓮根、百合根、松の実、白胡麻、豆乳、豆腐、牛乳、白きくらげ、梨、いか、豚肉、ヨーグルト etc
※長芋は加熱すると潤いを補う作用から気を補う作用に変化するため生食がオススメ
(白い色の食材以外)
クコの実、ナツメ、レーズン、落花生、アーモンド、いちじく、杏、ざくろ、はちみつ etc
b)お酢、梅干し、柑橘類 etc
《乾燥を避けるために。。。》
陰分(潤す要素のある成分)を消耗する香辛料や辛みの野菜は避けること。
(生姜、胡椒、山椒、唐辛子 etc)
粘膜が乾燥することで起こりやすい乾いた咳には喉の粘膜の潤いをケアすることが大切。
・部屋を加湿して湿度を保つ(濡れたタオルを干すのは手軽な加湿法)
・こまめに水分を摂って喉を潤す
・飴をなめる(但し、生姜の入っているものは燥性の性質があるため乾燥が原因の咳には不向き。はちみつ、カリン、梅ならばOK)
今回は咳のタイプ別対処法についてご紹介しました。
インフルエンザや風邪の症状が辛いのはもちろんですが、ほぼ回復した後の長引く咳もまた違う辛さがあり、日常生活や働く上で支障があります。
万が一体調を崩して咳の症状がある場合にはご自身のタイプを見極めて早めにケアしていただければ幸いです。