【菠薐草(ほうれんそう)】
旬は10〜4月。緑黄色野菜の王様と呼ばれ、主な栄養素として鉄分、ビタミンA・B・C、βカロテン、葉酸などが含まれる。
東洋医学における五臓の働きを助け、血の巡りを良くする作用を持つ。

◎東洋医学的特徴 ①甘味 ②涼性
※涼性は身体を冷やす性質があるため生姜などの身体を温める食材をプラスすると良いとのこと。

◎薬膳的効能
補血作用、清熱作用、滋陰作用

・血を補いエネルギーを補充する
・余分な熱を取り除き、身熱や苛立ちを安定させる
・毒素を取り除く
・陰液を収斂(しゅうれん)させ身体を滋潤する(喉の渇きを解消する、腸を潤して便通を良くするetc)





《ほうれん草 あれこれ》

・ビタミン類やβカロテンが豊富で風邪予防に有効

・根の赤い部分にはマンガンが多く含まれる

・アクを抜かないで食べると結石ができやすいため茹でてからしっかり水にさらす

・茹でるよりレンジ加熱の方がビタミンCの損失は少なく済む

・乳製品と一緒に食べると鉄分の吸収が良くなるため、牛乳・生クリーム・チーズなどと一緒に食べるのがオススメ

・昔は赤い発疹や炎症性の下痢などに用いられていた。(中国民間療法)

・しっかり茹でてごま油で和えて1日2回食べることで高血圧やめまい、軽い片頭痛に効く(中国民間療法)

・油をあまり使わずに焼いてからすりつぶす、もしくは細かくたたいて摂ると軽い喘息に効く(中国民間療法)

・葉緑素を毎日摂ることで目の機能が保たれるとされるためほうれん草は重宝された(中国民間療法)





《ほうれん草を使ったレシピ》

☆ほうれん草の黒胡麻和え
黒胡麻・黒砂糖などの黒い食材は血の不足を補うため、ほうれん草+黒い食材は相乗効果が期待できる補血レシピ。 

☑茹でたほうれん草はかたく搾りすぎないこと。
☑黒砂糖としょう油を混ぜてから黒胡麻を和えること
☑ごま油を少し加えても良いとのこと。最後にくるみやクコの実をのせるのもオススメ。


☆ほうれん草と卵の炒め物
①ボウルの中に卵を入れて溶き、マヨネーズ・胡椒を加えて混ぜる
②フライパンで半熟状になるまで炒め、いったんお皿に取り出す
③同じフライパンで600wで2分30秒ほど加熱したほうれん草を水にさらしてから加えて炒め、あたたまったら②の半熟状の卵を戻し、鶏ガラスープのもと・しょう油・酒(オイスターソースのみでも可)を加えて炒め合わせたら完成


☆ほうれん草とベーコンのバターソテー
①ベーコンは1cm幅、ほうれん草は5cmの長さに切る
②フライパンでバターを熱し、ベーコン・コーン・ほうれん草を炒めて最後に塩・胡椒で味を整える


☆ほうれん草としらすのポン酢おかか和え
①フライパンにお湯を沸かし、ほうれん草をしんなりするまで1分ほど茹で、水にさらして水気を搾る。
②搾ったほうれん草を4cm程度の幅に切る
③ボウルにほうれん草・ポン酢しょう油・かつお節・しらす干しを入れて和える(塩分が気になる場合はしらす干しに熱湯をかけて塩抜きする)





今回は補血の食材【菠薐草(ほうれんそう)】についてご紹介しました。 
ほうれん草は葉の部分だけでなく、根に近い部分も美味しくいただくことができ栄養素も豊富です。
心身ともに健康であるためには血液量を補い血の巡りを良くすることが大切なので、余すことなく旬のほうれん草のパワーにあやかりたいものですね。