【ヒートショック】
急激な温度の変化により血圧が大きく変動することで身体がダメージを受ける現象の総称。
人の血圧は気温が下がると血管が縮んで上昇し、気温が上がると血管が広がり下降する。この変化が急激に起こると心筋梗塞や脳梗塞などの血管障害を起こす恐れがある。
一般的に気温差が10℃以上あるとヒートショックが発生しやすいとされている。入浴中の死亡者数は交通事故の4倍ともいわれている。
Ex)お風呂の場合
《暖》
暖かい部屋 [血圧安定]
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《寒》
寒い脱衣所で衣服を脱ぎ裸になる
[血管が収縮して血圧上昇]
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《寒》
裸になった状態で寒い浴室に入る
[血管の収縮が加速してさらに血圧上昇]
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《熱》
温かい湯船に浸かる
[血管が拡張して血圧急降下]
お風呂に入る時以外にもヒートショックは起こる可能性がある。
・起床時布団から出る時
・寝室からリビングに移動する時
・ゴミ捨てなどちょっと屋外へ出た時
・就寝中トイレへ行く時
《ヒートショックの症状》
[軽度]
めまい、たちくらみ、倦怠感 etc
☑対処法
その場でゆっくりとしゃがむ
横になり血圧が落ち着くのを待つ
ゆっくり深呼吸をし少しずつ水分を摂る
[重度]
呼吸困難、強い胸の痛み、嘔吐、頭痛、ろれつが回らない etc
☑対処法
声を出せない場合は壁をたたく
防水ケースに入れた携帯を持ち込んでおく
防水の呼び出しボタンを設置しておく
《予防》
・入浴前に脱衣所や浴室を温める(浴室暖房機やシャワーでお湯張り etc)
・お湯の温度は41℃以下、浸かる時間は10分程度
・入浴前後に水分補給(脱水予防)
・掛け湯をする(心臓から遠いところから)
・お風呂から出る際はゆっくり立ち上がる
・食後すぐ、飲酒後、喫煙後、服薬後は入浴を避ける
・同居人がいる場合は入浴前に声掛けをしておく
《ヒートショックを起こりやすい人の特徴》
・65歳以上の高齢者
・高血圧、糖尿病、動脈硬化の持病がある
・不整脈がある
・太っている、肥満ぎみである
・浴室や脱衣所に暖房設備が整っていない
・帰宅直後に身体が冷えている状態でお風呂に入ることが多い
・一番風呂や熱めの湯船に好んで入る
・食後にお風呂に入る習慣がある
・飲酒後にお風呂に入ることがある
※暖房が効いた屋内から冷たい風の吹く屋外へ出ていくことでも10℃以上の気温差は起こるが衣服を着込むためヒートショックは起こりにくい。
お風呂に入る時には裸になるため気温の乱高下にさらされてしまう。
今回は【ヒートショック】についてご紹介しました。
寒い冬のお風呂タイムは冷えた身体をリセットするホッとできる大切な時間です。
ご紹介した内容に注意しながら入浴を楽しみ、冷えや疲労の回復、そして心身のリラックスにつなげていただければ幸いです。