【処暑(しょしょ)】
8/22当日、もしくは8/22〜9/6(白露の前日)までの期間を指す。
処暑の〝処〟には〝止まる〟という意味があり、暑さがおさまる頃を表す。江戸時代の暦便覧には『陽気とどまりて初めて退きやまむとすればなり』と記されているのだそう。
残暑は未だ厳しいものの夏の陽射しの勢いは徐々に鎮まっていき、朝晩は過ごしやすくなる時季。朝晩と日中との寒暖差が大きくなるため体調管理には注意が必要。
《処暑の時季にまつわるお話》
・残暑見舞い
8月末までに届くようにする。立秋から処暑までをめやすにする。
・二百十日(にひゃくとおか)
農家の3大厄日の1つ。処暑の期間は台風が多く発生する時季であり、二百十日は台風を警戒する日とされている。
現在のように精度の高い予測ができなかったその昔、立春から数えて210日目に台風が来る確率が高いということから警戒されていたのだそう。
この時季に大風を鎮める祭りを行う地域もあるのだとか。
・処暑の時季におとずれる伝統的な七夕
七夕といえば7/7が一般的に馴染みがあるけれども、国立天文台では旧暦7月7日に相当する日として〝二十四節気の処暑を含む日か、それより前の処暑に最も近い新月の瞬間を含む日から数えて7日目〟を【伝統的七夕】と呼ぶのだそう。
ちなみに2024年は8/10だったとのこと。
・秋の七草
〝春の七草〟はよく耳にすると思うけれども秋の七草も存在する。
秋の七草は萩・薄(ススキ)・葛・撫子(ナデシコ)・女郎花(オミナエシ)・藤袴(フジバカマ)・桔梗(ききょう)のラインナップ。
春の七草はお正月で疲れた胃腸を休めるため、そして冬の七草は厳しい冬を元気に過ごすためにお粥の材料として用いるけれども、秋の七草は食用にはならず目で見て愛でるものである。
・山梨の〝吉田の火祭り〟
国の重要無形民俗文化財であり、富士山の噴火を鎮めるお祭り
・富山の〝おわら風の盆〟
農作物を荒らす暴風を鎮めるお祭り
・近畿地方の〝地蔵盆〟
町内のお地蔵さんをきれいにしたり、提灯を飾ったり、縁日や盆踊りが開催されたりする伝統行事
《処暑の期間に旬を迎える食材》
レタス、トマト、きゅうり、枝豆(※)、みょうが、すだち、ぶどう、いちじく、秋刀魚 etc
※枝豆
7〜9月が旬。
大豆と同じ種子でも栄養内容や収穫時期が異なる。未成熟の緑色の状態で収穫されたものが枝豆。成熟して後、茶色く乾燥した状態になったものが大豆。
大豆よりもビタミンCの含有量は多く、脂質は少ない。
[オススメの茹で方]
①鞘の端をカットして塩味が染みやすくする。
②茹でる前に塩揉みする。
③沸騰したお湯で4分程茹でて冷ます。
今回は二十四節気【処暑(しょしょ)】についてご紹介しました。
8月下旬〜9月上旬はまだ暑さが残る時季であり、真夏の疲れが出やすく季節の変わり目で体調を崩しやすい時季です。
旬のものや出回り始める秋の味覚を味わいつつ夏の疲れをリセットしましょう。