andfamily repo vol.2 ②

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 [andfamily repo vol.2]  ②



ーーーー負の連鎖ですか。虐待が繰り返されることとか、養育環境が、その先の人生に大きく影響するとか。そんなことを連想させる言葉ですね。

ご自身は18歳で養子だという事実を知らされたわけですが、幼少期からの真実告知をどう思いますか。


Bさん

「まず、隠し続けるというのはあり得ないと思います。出自を知る権利もありますし、その事実を隠すという事は生まれてきた事を否定してしまうような事なので。

母は、私が結婚する時に話すつもりでいたようです。母なりに子を思って考えてくれていたのだとは思いますが、やはり幼少期から伝える事で、少しずつ理解していけるので衝撃も少ないのかなとも思いますし、何よりも隠されていたとか、裏切られてた。と思わなくて済みますよね。

私の場合、知った後に消化するまでに長く時間が必要だったので、その時間が短いほうが良いですよね。」

 

ーーーーなるほど。私自身もとても参考になるご意見ありがとうございます。

最後に、話は冒頭に戻ってしまうんですが、生後3ヶ月で入った乳児院ですが、そちらには行かれたりしたんですか。

 

Bさん

「その乳児院は見つからなかったんです。今はもう無くなっているのかもしれません。」

 

ーーーーそうすると、ご両親のもとに来る前の記録や写真は何もないんですか。

 

Bさん

「なにもないですね。」

 

ーーーーそれって、とても辛い事ですよね。

 

Bさん

「そうですね。きっと職員の方に愛情を持って育ててもらっていたと思うのですが、どんな方に抱かれて、どんな風に育ったのか、どんな赤ちゃんだったのか、今となってはどうやっても知る事ができないですから。」

    

ーーーー先ほど、出自を知る権利の話も出ましたが、自分の生い立ちを知る事ができないという事が本人にとって、どれだけ辛い事なのかという事を痛感します。

出自を隠すという事はもっての外ですね。

お辛いお話もたくさんお話し頂きまして、本当にありがとうございました。

 

 

 

今回、養子ご本人に直接お話を伺う機会を得られました。

私自身、父となった今、今回の取材を通じて、真実告知、出自を知る権利の重要性を改めて感じる事ができましたし、リアルケースとして、そこに温度の残る体験を感じられた貴重な時間でした。

 

負の連鎖を断ち切る

 

今日本の現状として、多くの子どもが、社会の事情、大人の事情によってその’負の連鎖’の中から抜け出せずにいます。

子どもは、その存在自体がポジティブで、ありきたりな言葉ですが本当に’子は宝’’希望’です。

子育てをしていて改めて感じます。

 

子ども達の負の連鎖を断ち切ることは、社会や大人の責任ではないでしょうか。


千田真司