心療内科の通院先が無事に決まり、
週に1度のペースで通いはじめた私。



本来なら高校に行っているはずの平日昼間

都心の人混みをうつむきながらかきわけ
病院に着く直前にトイレに隠れ呼吸を整えた



そうしてひとたび病院に入ると、
居心地がよくあたたかい雰囲気で
先生はいつも優しくゆっくり話を聞いてくれた





何度かひとりで通った後、
再び母に付き添ってもらった日があった




これまでの通院の経過を伝え、
今後の見通しを母に聞いてもらうためだ






先生が私と母に向かって告げたのは、


"統合失調症の急性期 及びパニック障害"


症状は多岐に渡り、顕著なものは幻聴と幻覚
そしてパニック発作と不眠、躁鬱感など様々



しかしこれらを"治す"という概念ではなく

"うまく付き合いながら生きていく"事を

目指していきましょう、と。



というのも、
これら全てが明確な理由によって
引き起こされたものではなく


心の特性上元々持っていた
"繊細さや敏感さ"が
自分を守るために心に蓋をさせた。




それが様々な要因をきっかけに
抑えきれなくなり、生活に支障を
きたすまでに溢れだしてしまった




だからまずは、
きっかけとなった要因を見つけ
蓋をしてきた感情を迎えいれる事。




そしてそのあと、
日常の中で自分と向き合いながら
心の蓋をコントロールする術を見つる事。




そうなれば、今のような辛い状態にならずに
日常の気分の良し悪しの範疇に、自分自身で収める事ができる。




そうなれるまでは時間をかけて、
薬でコントロールしていきましょう。と






隣に座って話を聞いていた母は
自分を責めるように悔しそうに頷いていた。

その姿を見て、私も内心自分を責めた。





当時の処方薬は、
多いときで1日14種類にもなった。