東京の人が大阪の電車に乗ると、大阪の人は電車の中で大きな声で話をするという声を聞きますが、

 

3年くらいの間隔をあけながら、トータルで10年近く、東京で暮らしていた私に言わせれば、これ、嘘です。

 

人間の耳って、聞きなれない音には敏感になり、つい、耳を欹ててしまうから大きく聞こえるだけで、どこかの大学が調べた結果は、東京の電車の中でも大阪の電車の中でも話し声の大きさは変わらない、という結果だったとラジオで聞いたことがあります。

 

自分の経験でも、何年かぶりに東京(大阪)に住むと、暫くは通勤電車で人の声が気になって仕方がありませんが、ひと月もしないうちに慣れてしまい、気にならなくなります。

 

なぜ、こんな話をするのかというと、オーディオとかにも言えると思うからです。

 

いろいろな接続ケーブル等を交換したら、金属ケーブルに初めて電気を通して分子の配置が変わるからか、暫く聴いている内に音がどんどん変化しますが、少し時間がたつと、安定するのか、私は、違いがあまりわからなくなります。

 

 

昔、伊藤先生の視聴室に伺ったとき、どんなスピーカーケーブルを使われているのですか、と、質問したら、

 

どんなケーブルを使っても、変わらないですよ。

 

と、言って、ケーブルを見せていただいたら、切り替えやすいからと、ワニ口グリップで繋いでいました。

オイロダインを繋ぎ変えるとき、ワニ口グリップで挟み変えたら、バチッという大きな音がして、びっくりしていたら、

 

プロ用だから、大丈夫ですよ。

 

と、平然としていらっしゃいました。禅問答みたいですよね。

 

 

昨日、娘の家で5.1システムでDVDを見た時、迫力があるなぁ、とは思いましたが、すぐに、慣れてしまいました。

 

別に、自分の人生を全否定するつもりもありませんが、どんなシステムでDVDを見ても、良いんじゃないの、と、逆説的に思っています。コアキシャルでも、オイロダインでも、タンノイでも、ジムランでも、ALTECでも、どんなメーカーの製品でも、当人が気に入れば、それで良いと思います。伊藤先生もそうでしたが、オイロダインでありとあらゆる音楽を聴くという方もいます、私は、コアキシャルかな。

 

私は、他人の家のシステムを聴いて、驚いたことはあっても、直ぐになじんでしまい、どうのこうのと考えなくなるのですが、結局、行きつくところは、物欲はあれど、直ぐ、慣れてしまう、という、困った?性格をしているのでしょう。最近、物欲は、ほとんど枯れてしまい、専ら、色々と作るだけですが。

 

自分じゃ、節約をしながら、色々と購入して聴き比べて確認し(ここが大事)、McIntoshの方が気に入っていますが、

 

でも、SydneySmithさんの遺品の、Marantz7(7cじゃない)のプロトタイプの3番だけは、聴いてみたい・・・

 

 

 

7cじゃないMarantz7は、最初の広告でしか見たことがないのですが、私の個人的な感想ですが、マランツさんは、このデザインはしたけれど、回路設計はSidneySmithさんだと思っています。

 

日本へ何十台もMarantz7cを輸入したことがあり、シリアルが100番以下も何台か入れたことがあるという方(複数)に伺っても、このモデルは知らない、とおっしゃっています。

 

こんな事を書いたら、色々と持って行って違いを聴かせてあげたいという人が出てくるんだろうなぁ・・・

 

基本的に、お断りしていますので、悪しからず。